明智寺

明智寺について

明智寺（あけちでら）は、埼玉県秩父郡横瀬町に位置する臨済宗南禅寺派の寺院で、その山号は明星山です。本寺院の本尊は如意輪観音で、非常に歴史的価値を持つ場所として知られています。さらに、寺の名の真言は「おん はんどめい しんだまに じんばら うん」とされており、御詠歌として「巡りきてその名を聞けば明智寺 心の月はくもらざるらん」が詠まれています。

歴史

明智寺は、1191年（建久2年）に明智禅師によって創建されました。秩父札所の第5番としても知られるこの寺院は、同町の長泉院の境外にある仏堂と同形式の堂宇でしたが、1883年（明治16年）に落雷によって焼失してしまいました。その後、仮堂が再建されたものの、小規模であったため、1990年（平成2年）に本格的な堂宇が再建されました。

当寺の本尊である如意輪観音像は、行基や恵心僧都源信によって作られたとも言われており、非常に貴重なものとされています。実際、秩父34ヶ所の札所の中で、このように如意輪観音を本尊としている寺院は明智寺と第30番の法雲寺だけです。

文化財

明智寺は、1973年（昭和48年）に横瀬町により指定史跡として認定されました。これにより、寺院は地域の重要な文化財として位置づけられ、多くの訪れる人々にとっても魅力あるスポットとなっています。

アクセス

この寺院は、横瀬駅から徒歩で約9分、約0.7kmの距離にあります。また、八番札所である西善寺からは徒歩で約30分ほどでアクセス可能です。秩父札所巡りの一環として、前後の札所には、西善寺から1.8km、明智寺から2.2km離れた10番札所の大慈寺があります。

明智寺は、その歴史、文化、そして美しい自然環境から、訪れる価値のある場所です。ぜひ、訪問してその魅力を直接感じてみてはいかがでしょうか。神秘的な雰囲気の中で、心を落ち着かせるひと時を過ごせることでしょう。

参考資料

この寺院についてさらに詳しく知りたい方は、以下の書籍を参考にすることをお勧めします。安宅夏夫による『秩父三十四カ所めぐり（楽学ブックス 古寺巡礼4）』や、小林祐一著『秩父三十四カ所 札所めぐり 観音霊場巡礼ルートガイド』などがあります。また、秩父札所連合会のウェブサイトや、よこぜに関するサイトも情報源として有効です。

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