明石大橋 (千曲川)

明石大橋（あかしおおはし）

明石大橋は、長野県下水内郡栄村と同県下高井郡野沢温泉村の境界を流れる千曲川に架かる、長野県道408号箕作飯山線に属する橋梁です。全長は159.1メートルで、鋼製の桁橋として建設されました。

概要

箕作飯山線は、かつて箕作と明石の間が交通不能区間となっており、緊急輸送道路としては国道117号のみが利用されていました。2011年3月12日に発生した長野県北部地震により国道117号や長瀬横倉停車場線の百合居橋が被災し、集落が一時的に孤立する事態が発生しました。この状況を打開するため、長野県は復興事業として2012年度より箕作飯山線の箕作 - 明石間において、千曲川に2つの橋を架ける工事に着手しました。これらの橋梁と周辺道路を整備することで、平滝地区を経由する全長2470メートルの新たな経路が構築されました。この復興事業において、平滝と明石の間に架けられたのが明石大橋です。

この事業の目的は、国道117号の代替機能を確保し、集落の孤立を解消するとともに、地域産業の活性化を図ることにあります。明石大橋の建設は、栄村震災復興計画の重要な柱の一つとして位置づけられています。

構造

明石大橋は、以下の特徴を持つ鋼2径間連続箱桁橋です。

形式: 鋼2径間連続箱桁橋
橋長: 159.1 m
幅員: 9.0 m
下部工: 逆T式橋台 (A1・A2)、張出式T型橋脚 (P1)
基礎: 場所打ち杭基礎 (A1・A2)、ケーソン基礎
設計: タイヨーエンジニヤ

歴史

明石大橋は、箕作飯山線 箕作〜明石工区の一部として建設が進められました。箕作飯山線事業は2012年度に着手されました。当初は3径間とする計画でしたが、河川の状況や施工性を考慮し、2径間に変更されました。

先行して箕作平滝大橋を含む区間が2017年11月15日に開通し、箕作 - 平滝間が接続されました。その後、明石大橋を含む未開通区間が2020年11月9日に開通し、長年の懸案であった交通不能区間が解消され、長野県北部地震からの復興事業が完了しました。

外部リンク

長野県北信建設事務所 - 橋梁管理者
空から眺める千曲川・犀川 千曲川下流 - 国土交通省北陸地方整備局千曲川河川事務所

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