春よ、来い (松任谷由実の曲)

春よ、来い

『春よ、来い』（はるよ こい）は、松任谷由実が1994年にリリースした26枚目のシングルで、オリジナルアルバム『THE DANCING SUN』に収録されています。この楽曲は、同名のNHK連続テレビ小説の主題歌としても知られ、カップリングなしの500円シングルとして発売されました。特に、安田成美が主演する第1部では1番が放送され、中田喜子主演の第2部には2番が流れる形で使用されました。これにより、曲は視聴者に深く印象づけられました。

プロモーションと影響

楽曲のプロモーションビデオには、ドラマのヒロインの幼少時代を演じた子役、前田未来が出演しています。また、『春よ、来い』は音楽の文部科学省検定済教科書にも掲載されており、その歌詞には文語体が用いられています。特に、最後のサビでは同じく「春よ来い」の一節がコーラスとして歌われ、卒業ソングとしても広く愛されています。

さらに、同楽曲は様々なCMにも使用されています。例えば、ハウステンボスのチューリップ祭や、読売新聞のメガ文字キャンペーン、さらにはサントリーのBOSS レインボーマウンテンブレンドや全日本空輸の夢見るヒコーキ 故郷篇など、多岐に渡る媒体で歌われました。このように、『春よ、来い』は松任谷由実のシングルの中でも特に人気のある楽曲であり、オリコンチャートでも最高1位を獲得。シングルとしてのセールスは116.4万枚に達し、ライブでも頻繁に演奏される定番曲となっています。

コラボレーションとチャリティー活動

『春よ、来い』は、日本テレビ系列のバラエティ番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』において、1997年と1999年には特別なコラボ企画が行われました。内村光良とK2の勝俣州和が松任谷由実のライブで演奏したり、ポケットビスケッツとのメドレーを披露するなど、多面的な展開がされました。

また、2011年の東日本大震災を受けて、松任谷由実は「（みんなの）春よ、来い」プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトでは、コーラスを歌った動画を一般から募集し、集まった作品を重ね合せた新バージョンを制作。その収益は全額被災地へ寄付されることとなりました。松任谷は『第62回NHK紅白歌合戦』でこの曲を歌唱し、視聴者に感動を与えました。2024年には、NHK総合のドラマ枠でも『ユーミンストーリーズ』としてドラマ化され、新たな展開が期待されています。

収録内容

シングル『春よ、来い』の収録曲は次の通りです:

• - 春よ、来い (single mix)
• - 春よ、来い（オリジナル・カラオケ）

作詞・作曲は松任谷由実、編曲は松任谷正隆が手がけています。また、参加ミュージシャンには松任谷正隆やリーランド・スカラーなど、多彩なメンバーが名を連ねています。

影響を受けたアーティスト

この曲は他のアーティストによるカバーもされています。浜崎あゆみは配信限定シングルとして自身のバージョンをリリースし、他の多くの歌手もこの楽曲を演じてきました。例えば、槇原敬之、森山良子など、様々なジャンルで愛され続けています。楽曲に対する愛情の深さが、多くのカバーに表れています。

こうした多様な展開あるいはコラボレーション、さらには社会貢献活動を通じて、『春よ、来い』は長きにわたって日本の音楽シーンに影響を与え続けています。

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