昭和橋 (千曲川)

昭和橋（しょうわばし）

昭和橋は、長野県埴科郡坂城町に位置し、千曲川に架かる全長466メートルの橋です。この橋は、RCローゼ橋と鋼3径間カンチレバー桁橋が組み合わさった独特の構造を持ち、その設計は中島武氏によるものです。昭和橋は、その優れた設計と歴史的価値から、土木学会選奨土木遺産に認定されています。

概要

昭和橋は、9連のRCローゼ橋と3径間の鋼カンチレバー桁橋から構成されています。

形式: RCローゼ橋9連および鋼3径間カンチレバー桁橋
橋長: 466.0 m
径間割: 3×42.100 m + 6×39.100 m + 104.700 m
幅員: 4.50 m
設計者: 中島武

歴史

昭和橋の歴史は、江戸時代の渡し舟に遡ります。当時、坂木中心部と上五明を結ぶ渡しはなく、1882年に舟橋が架けられました。しかし、1885年の洪水で大部分が流失し、その後は渡し舟として運営されました。1888年に信越本線坂城駅が開業すると、渡しの重要性が増し、1928年には木橋が開通しました。

1937年には、鉄筋コンクリートローゼ橋と木橋が組み合わさった新しい橋が建設されました。その後、1952年には中央区間がRCローゼ橋として完成し、1964年には左岸側が鋼カンチレバー桁橋として開通し、全径間が永久橋となりました。

しかし、昭和橋の幅員が狭く、自動車交通に支障をきたすようになったため、上流側に坂城大橋が建設されました。1987年に坂城大橋が開通したことで、昭和橋は再び町道橋となりました。

2002年には、長野県内にある他の4橋と共に、中島武設計のRCローゼ桁群として土木学会選奨土木遺産に認定されました。

近年では、2014年度から修繕が行われ、2020年から2021年にかけて車両全面通行止めが行われました。

文化的価値

昭和橋は、その独特な構造と美しい景観から、地域住民にとって重要な存在です。また、土木遺産としての価値も高く、多くの人々が訪れる観光スポットとなっています。中島武氏の設計によるRCローゼ桁群は、土木技術の粋を集めたものであり、後世に伝えるべき貴重な文化遺産と言えるでしょう。

周辺情報

昭和橋の周辺には、千曲川の豊かな自然が広がっており、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。また、近隣には温泉や観光施設も点在しており、観光客にとって魅力的なエリアとなっています。

アクセス

公共交通機関: しなの鉄道坂城駅から徒歩約20分
* 自動車: 長野自動車道坂城ICから約10分

まとめ

昭和橋は、その歴史、構造、文化的価値において、非常に重要な橋です。地域住民の生活を支え、観光客を魅了するこの橋は、これからも大切に保存され、後世に伝えられていくことでしょう。

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