昭和設計 (建設コンサルタント)

昭和設計株式会社は、静岡県静岡市葵区に本社を置く日本の建設コンサルタントおよび都市計画コンサルタント企業です。建設コンサルタントとしての登録に加え、建築士事務所、補償コンサルタント、測量業としても登録されており、多様な専門分野を横断したサービスを提供しています。

創業は1950年（昭和25年）6月1日、静岡市緑町にて始まりました。当初は測量調査や土地区画整理、都市計画関連業務を中心に事業を展開していました。1953年（昭和28年）1月14日には、同じく静岡市緑町で株式会社測地社として法人化されました。その後、1956年（昭和31年）12月に本社を静岡市北安東（現在の静岡市葵区安東3丁目）へ新築移転しました。

商号は時代の変化とともに変遷しました。1958年（昭和33年）7月には昭和建設株式会社に、そして1967年（昭和42年）7月には現在の昭和設計株式会社へと変更されました。事業登録も順次拡大し、1962年（昭和37年）6月に測量業者、1984年（昭和59年）12月に補償コンサルタント、1987年（昭和62年）2月には建設コンサルタントとして登録されました。さらに、1991年（平成3年）7月には一級建築士事務所の登録も果たしています。資本金は1988年（昭和63年）5月に3,000万円に増資されています。

本社はその後も移転しており、1999年（平成11年）9月には静岡市（現在の静岡市葵区）安東2丁目に新本社屋を開設しました。さらに近年、2021年（令和3年）9月には静岡市葵区若松町に新たな本社屋を建設し移転しています。同年10月1日には、株式会社中日本コンサルタントを吸収合併しました。

地域における事業展開も積極的に進められてきました。1964年（昭和39年）11月には中部事務所を藤枝市田中に、1970年（昭和45年）11月には東部事務所を富士市石坂に、1973年（昭和48年）5月には西部事務所を袋井市旭町にそれぞれ新築移転しています。平成に入ってからも拠点の開設が相次ぎ、2004年（平成16年）9月には磐田市に磐田営業所、2005年（平成17年）5月には浜北市（現在の浜名区）に浜松営業所を開設しました。2013年（平成25年）4月には沼津市に沼津営業所、2017年（平成29年）4月には島田市に島田営業所と掛川市に掛川営業所を開設。直近では2018年（平成30年）2月に焼津市に焼津営業所を開設するなど、静岡県内の主要地域を網羅するネットワークを構築しています。

現在の主な事業内容は多岐にわたります。測量部門では、基準点測量、地形測量、路線測量、用地測量といった各種測量業務に加え、地籍調査、台帳作成、交通量調査、さらにはGIS（地理情報システム）の開発・運用支援などを行います。補償調査部門では、公共事業に必要な土地取得や建物移転に伴う補償額算定のための調査や、工事による周辺構造物への影響を調べる工損調査、立竹木調査などを専門に行います。設計部門は、道路、橋梁、河川、砂防、急傾斜地といったインフラ構造物の設計、施工管理、既存構造物の維持管理に不可欠な構造物診断を手がけます。都市整備部門では、電線類地中化、駅前広場整備、都市公園整備、上下水道施設関連業務、住民参加（PI）支援、景観計画や交通計画の策定、地域住民へのアンケート調査など、都市環境の向上に資する業務を行います。環境計画部門では、開発事業に伴う環境への影響を評価する環境アセスメント、動植物などの自然環境調査、環境復元計画や公園計画の立案に取り組みます。都市計画部門は、土地区画整理事業全般に関する業務をはじめ、都市計画法に基づく都市計画や地区計画の策定、地域特性に応じたまちづくり計画や地域づくり計画の立案を担います。建築部門では、公共建築物や一般住宅の設計、および既存建築物の耐震診断を実施します。開発部門は、住宅団地、店舗、工場などの土地利用に関する開発行為の計画策定や各種申請業務を行います。これらの幅広い事業を通じて、地域社会の発展と安全・安心なインフラ整備に貢献しています。

なお、主に建築設計事務所として活動している大阪市の株式会社昭和設計とは、名称は同一ですが、資本関係や事業上の関連性はありません。

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