普光寺 (南魚沼市)

新潟県南魚沼市の古刹、普光寺



普光寺は、新潟県南魚沼市浦佐に位置する真言宗豊山派の寺院です。本尊は金剛界大日如来。

歴史



普光寺は、元々毘沙門天を祀るお堂の別当寺として建立されたと考えられています。毘沙門堂は、大同2年（807年）に坂上田村麻呂によって創建されたと伝えられています。

戦国時代には、上杉謙信や上杉景勝が訪れ、彼らの文書が残されています。江戸時代には、この地の領主の帰依を受け寺領が与えられ、江戸幕府からは朱印状が与えられました。江戸時代には古義真言宗（醍醐派）に属していましたが、明治時代に入り新義真言宗（豊山派）に転じました。

毘沙門堂は、大正6年（1917年）に古社寺保存法に基づき国特別保護建造物に指定されましたが、昭和6年（1931年）に火災で焼失。その後、5年の歳月をかけて昭和12年（1937年）に再建されました。再建の設計は、当時日本建築の権威であった伊東忠太が担当しました。

寺の本堂から毘沙門堂へと続く渡り廊下の途中には宝物殿があり、秘仏である毘沙門天像が安置されています。この像は、住職一代に一度だけ開帳されることになっています。

文化財



山門（毘沙門堂楼門）



文政3年（1820年）に着工し、天保2年（1831年）に完成した総ケヤキ造りの楼門です。日光東照宮・陽明門を模したといわれ、釘を一本も使用していないのが特徴です。天井には、谷文晁によって描かれた双龍図が描かれています。また、2階部分には板屋桂舟によって極彩色の天女の舞う姿が23枚描かれています。

平成9年（1997年）に大和町指定文化財に指定され、平成16年（2004年）には南魚沼市指定文化財となりました。

浦佐毘沙門堂裸押合大祭



毎年3月3日に行われていた伝統的な祭りで、令和2年（2020年）からは3月の第1土曜日に変更されました。参加者は不動明王像の前にあるうがい鉢で水行を行い身を清めた後、「サンヨ、サンヨ」の掛け声とともに毘沙門堂内で押し合います。この祭りは日本三大奇祭の一つとして数えられることもあり、江戸時代の北越雪譜にも詳細が記録されています。

「浦佐毘沙門堂の裸押合の習俗」として、平成16年（2004年）に国の選択無形民俗文化財に選択され、平成30年（2018年）には「浦佐毘沙門堂の裸押合」として国の重要無形民俗文化財に指定されました。

交通アクセス




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