普通機

普通機とは

普通機（ふつうき）とは、パチンコの機種分類の一つで、電子的な抽選機能を一切持たない機種を指します。一般的に「チューリップ台」とも呼ばれます。

普通機の概要

近年主流となっているデジパチは、特定の入賞口にパチンコ玉が入ると電子的に抽選を行い、その抽選に当選すると「大当たり」となり、大量の出玉を獲得できる仕組みです。

一方、普通機には電子的な抽選機能がなく、主に機械式のチューリップ（非電動役物）を開閉させ、そこに玉を入れることで出玉を得ます。そのため、普通機には基本的に「大当たり」の概念が存在しません。

機械式チューリップの開閉

機械式チューリップを開閉させる手順は、主に以下のいずれかの方法で行われます。

1. 直接入賞: チューリップに直接パチンコ玉が入ることで開閉を繰り返す方式です。玉が入れば閉じ、再び玉が入れば開くという動作を繰り返します。
2. 役物連動: 特定の役物内に玉が入り、その役物内で振り分けられた玉が特定の部分を通過することで、連動してチューリップが開く方式です。この方式は、パチンコ玉を使った物理的な抽選とも言えます。このタイプのチューリップは、一定数の玉が入るまで閉じないことが多く、さらに、このチューリップに玉が入ることで別のチューリップが連動して開くという構成になっている機種も多く存在します。

一発台としての側面

一部の普通機では、釘の調整を極端に曲げ、役物の振り分けでチューリップが開けば、あとは特定の打ち方で盤面右側に玉を通すことで、店側が定める打ち止めまで無限に玉が増え続ける、いわゆる「一発台」として営業されていた時代もありました。これについては、「一発台」の項目を参照してください。

普通機の歴史

「普通機」という呼び方は、デジパチが本格的に普及してから、それまでの機種を区別するために使われるようになった用語です。つまり、デジパチや羽根モノが登場する以前には、「普通機」という言葉は存在しませんでした。

普通機の現状

普通機は、その性質上、出玉の量がデジパチに比べて非常に少なく、射幸性が低いという特徴があります。そのため、現在のパチンコ機種の主流からは大きく外れており、メーカー各社もほとんど生産していません。現在では年間数機種程度しか発売されていません。

また、パチンコ店における設置状況も、旧基準のみなし機の総撤去（2006年）以降激減しており、1機種あたり多くても数十店舗程度に留まっています。

主な機種

以下は、現行基準に移行してから発売された主な普通機です。現金機・CR機併売の機種は「CR～」の表記を省略しています。

CRぱちんこスカイポート（2005年、京楽産業）
ひらけ!こぶ茶バンド（2005年、奥村遊機）
うちのポチ（2005年、SANKYO）
開け!チューリップ（2006年、大一商会）
ひらけ!ペンギンアイランド（2006年、平和）
チューリップ8（2006年、ニューギン）
CRあま10（2006年、藤商事）
CR OH!アニモー（2006年、サミー）
おさかなちゅー（2007年、ニューギン）
ビッグバン（2007年、大立）
Aトーテムポール（2007年、ニューギン）
CRAぱちんこラッキークラウン（2008年、京楽産業）
Aエンブレム3（2008年、奥村遊機）
CRAチャレンジ13（2009年、トビー）
CRAフェニックス（2010年、P-CUBE）
CRAフェニックスSP（2012年、P-CUBE）
CRAコスモアタック（2015年、愛喜）
CRA-gon昭和物語（2015年、A-gon）

関連項目

* スマートボール

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