曹鑠

曹鑠（そう しゃく）

曹鑠は、後漢末期に生きた人物であり、魏の礎を築いた曹操の息子として知られています。しかし、彼自身の事績については、早逝したという事実以外ほとんど記録が残っていません。母は劉夫人であり、同母兄弟には曹昂と清河長公主がいます。

生涯

曹鑠は若くして亡くなったため、その生涯について詳しいことは分かっていません。しかし、魏の時代に入ってからの太和3年（229年）に、相の殤王（しょうおう）として追封されたことから、曹操の息子として一定の地位にあったことがうかがえます。

子孫

曹鑠の死後、その家系は以下の様に引き継がれていきます。

曹潜（そう せん）：青龍元年（233年）に曹鑠の後を継いで愍王（びんおう）となりましたが、同年内に亡くなりました。
曹偃（そう えん）：青龍2年（234年）に曹潜の後を継いで懷王（かいおう）となりましたが、青龍4年（236年）に死去しました。曹偃には後継ぎがおらず、領国は没収されることとなりました。
曹竦（そう しゅく）：正元2年（255年）に、曹茂（曹操の別の子）の子である陽都郷公（ようとこうこう）の曹竦が、曹鑠の後継として立てられました。

このように、曹鑠の直系の後継は短命であり、早い段階で傍系の血筋に引き継がれることとなりました。

評価

曹鑠自身は早逝したため、政治や軍事において特筆すべき功績を残したわけではありません。しかし、曹操の息子として、魏王朝において一定の敬意を受けていたと考えられます。殤王という諡号が、彼の若すぎる死を悼む意味合いを含んでいるのかもしれません。

参考文献

陳寿撰、裴松之注『三国志』巻20 魏書 相殤王鑠伝 (中国語版ウィキソース)

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