月姫 (ゲーム)

『月姫』概要

『月姫』は、同人サークルTYPE-MOONが製作したビジュアルノベルゲームで、シナリオは奈須きのこ、グラフィックは武内崇が担当しています。イメージカラーは「夜の青」で、初出は2000年12月29日のコミックマーケット59で、同人ゲームとしては異例のヒット作となりました。プレイヤーが吸血鬼や魔法の世界観に没頭できる作品で、特に細かい設定やキャラクターの魅力が高く評価され、エキサイト ブックス現代作家ガイドにも掲載されています。

ゲームの特徴

本作は、5000枚以上のシナリオ原稿用紙を持ち、500枚以上のグラフィックを使用。多彩なキャラクターと魅力的なストーリーが魅力です。月姫の成功を受けて、おまけディスク『月姫PLUS-DISC』やファンディスク『歌月十夜』が制作され、後には対戦格闘ゲーム『MELTY BLOOD』も発表されました。他にもアニメ化や漫画化、生フィギュア、キャラクターグッズなど多くの商品展開も行われました。また、TYPE-MOONは二次創作を制限しない方針を取っており、そのため多くのアンソロジーコミックが発行されるなど、ファンの支持を集めました。

リメイク版とその影響

『月姫』のリメイク版『月姫 -A piece of blue glass moon-』は、TYPE-MOONの創立10周年を記念して制作されました。描画技術は全て新規描き起こしで、シナリオは原作者の奈須きのこが手がけ、展開が期待されました。また、リメイク版は2021年8月26日にPlayStation 4|PlayStation_4およびNintendo Switchで発売され、フルボイス化や新キャスティングも行われました。リメイク版では、アルクェイドルート「月姫」とシエルルート「夜の虹」が収録され、他のヒロインのシナリオは次回作以降に語られる予定です。

ストーリーとキャラクター

物語は、主人公の遠野志貴が幼い頃に重傷を負ったことで「直死の魔眼」を持つことになり、その眼で「モノの寿命」を視認できる特異な眼を持つ青年として描かれます。彼は、吸血鬼や魔法の世界に巻き込まれ、連続猟奇殺人事件に遭遇します。

主要キャラクターには、志貴を愛する真祖の吸血鬼・アルクェイド、魔法使い・シエル、志貴の妹・秋葉、養女である翡翠と琥珀がいます。これらのキャラクターたちは、それぞれの背景や能力を持っており、プレイヤーは選択肢によって彼らとの関係を深めていきます。

批評と影響

『月姫』は、そのストーリーの引き込まれる魅力やキャラクターの深みにより、多くのファンに影響を与え続けています。また、Fateシリーズなど他作品とのクロスオーバーが多く、TYPE-MOONの作品世界が一体のものとして深く根付いていることが示されています。これにより、『月姫』は単なるゲームの枠を超え、幅広いファン層を持つ文化的な現象となっています。

まとめ

『月姫』は、その魅力的なストーリーやキャラクター、そして多くのメディア展開により、今なお新たなファンを惹きつけています。リメイク版もその魅力をさらに引き出し、TYPE-MOONの世界観を堪能することができる作品となっています。

もう一度検索