月岡温泉

月岡温泉とは

月岡温泉は、新潟県新発田市に位置する温泉地で、その硫黄含有量の多さで知られています。住所にも「月岡温泉」と名が付くほど、地域を代表する存在です。毎年「にっぽんの温泉100選」にも選ばれる名湯で、多くの観光客を魅了しています。

温泉街の魅力

温泉街には、様々な旅館や商店が立ち並びます。大型旅館からアットホームな湯治宿まで、多様なニーズに対応できるのが魅力です。また、近年は温泉街の活性化に向けた取り組みが盛んで、景観整備や店舗のリノベーションが進められています。

かつてはバブル崩壊後に観光客が減少しましたが、「歩きたくなる温泉街」を目指し、温泉発祥の地を整備した「源泉の杜」や、和風庭園「月あかりの庭」などが新設されました。旅館の若手経営者らが設立した合同会社ミライズは、空き家を活用した体験型店舗を次々とオープンさせ、温泉街に新たな賑わいをもたらしています。

カフェや駄菓子屋、足湯、昔ながらの饅頭屋や酒屋、寿司屋、居酒屋など、多様な店舗が軒を連ねるのも魅力の一つ。昭和初期から続く芸妓文化も現在に受け継がれています。

泉質の特徴

月岡温泉の泉質は、含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉で、弱アルカリ性の低張性高温泉です。源泉温度は約50度で、湯船では透き通ったエメラルドグリーン色を呈します。この美しい湯色は、季節や天候によって乳白色などに変化することもあります。

硫黄成分の含有量は、万座温泉に次いで日本で2番目に多く、美肌効果があると言われています。また、塩化物温泉のため温熱効果が高く、湯冷めしにくいのも特徴です。入浴後、肌がつるつるになることから「美人になれる温泉」としても知られています。

周辺情報

温泉街に隣接して「月岡カリオンパーク」があり、ガラス作り体験施設や刀剣伝承館などがあります。また、共同浴場「元湯 美人の泉」も利用できます。

2010年には、農産物直売所やレストラン、菓子店などからなる複合施設「月岡わくわくファーム」がオープン。2016年には、「日本一長い木製ブランコ」も設置され、人気を集めています。

歴史

月岡温泉は、大正4年（1915年）に石油掘削中に湧出した温泉が始まりです。当初は共同浴場が建てられ、その後、湯治宿や商店が立ち並びました。昭和34年には、動物園やヘルスセンターもオープンし、多くの観光客で賑わいました。

上越新幹線や高速道路の開通に合わせて様々な観光イベントが開催され、団体旅行ブームも後押しし、平成10年度には年間入込数が過去最大となりました。その後、旅行スタイルの変化に伴い観光客数は減少しましたが、近年は個人旅行客向けの取り組みも積極的に行われています。

アクセス

公共交通機関を利用する場合、JR白新線豊栄駅から「月岡温泉シャトルバス」で約25分です。また、JR新発田駅やJR西新発田駅からは、豊浦地域コミュニティバスも利用できます。JR羽越本線月岡駅からはタクシーで約10分です。

東京からは、泉観光バスの「NETWORK 821便」が特定の日に運行しています。

自動車を利用する場合は、日本海東北自動車道・豊栄新潟東港IC、または磐越自動車道・安田ICから約20分です。

その他の情報

月岡温泉では、温泉を活用した音楽フェスティバル「SPA SONIC」も開催されます。また、周辺には月岡動物園などの観光スポットもあります。

月岡温泉は、硫黄の香り漂う美しい温泉と、活気あふれる温泉街が魅力の温泉地です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してみてください。

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