月輪経家

月輪経家（つきのわ つねいえ）

月輪経家は、鎌倉時代中期に活躍した公卿です。非参議正二位、左中将という地位にまで上り詰めました。父は歌人として名を馳せた内大臣、九条基家。母は参議一条高能の娘です。父である基家は九条を称していましたが、経家以降は月輪を家名とするようになりました。

経歴

以下は、『公卿補任』および『尊卑分脈』に基づいた経歴の詳細です。

暦仁元年（1238年）
12月1日：叙爵。同時に禁色を許される。これは、天皇が着用する色を身につけることを許されるという特別な許可です。
12月20日：侍従に任ぜられる。侍従は天皇の側近くに仕え、様々な雑務を行う役職です。
暦仁2年（1239年）
1月5日：正五位下に昇叙。
延応元年（1239年）
4月13日：右少将に任ぜられる。武官としてのキャリアをスタートさせます。
4月28日：従四位下に昇叙。
10月18日：右中将に転任。右少将から右中将へと昇進しています。
延応2年（1240年）
1月22日：讃岐権介を兼ねる。地方官としての役割も担います。
4月5日：従四位上に昇叙。
仁治元年（1240年）
11月12日：正四位下に昇叙。
仁治2年（1241年）
2月1日：従三位に叙される。公卿の仲間入りを果たします。
仁治3年（1242年）
3月7日：播磨権守を兼ねる。再び地方官を兼任します。
4月9日：正三位に昇叙。
仁治4年（1243年）
従二位に昇叙。
建長3年（1251年）
1月22日：正二位に昇叙。非常に高い位階に昇りました。
弘長3年（1263年）
2月14日：出家。48歳で世を離れました。

系譜

父: 九条基家（1203-1280）
母: 一条高能の娘
妻: 不詳
女子: 三条公兼室 - 三条実秀母。娘は三条公兼の妻となり、三条実秀の母となりました。

参考文献

『公卿補任』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）
* 『尊卑分脈』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）

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