有難や節 あゝ有難や有難や

映画『有難や節 あゝ有難や有難や』解説

映画『有難や節 あゝ有難や有難や』は、1961年に日活が製作・公開した歌謡映画です。1960年に大ヒットした守屋浩の歌謡曲『有難や節』をモチーフにしており、西河克己が監督を務め、和田浩治が主演を務めました。守屋浩自身も出演し、その他多くの歌手が出演しています。

概要

守屋浩の『有難や節』の大ヒットを受けて製作された本作は、様々な要素が盛り込まれたバラエティ映画であり、「怪作」とも評されています。コロムビアレコード所属の歌手が多数出演している点も特徴です。かまやつひろしも自身の楽曲『凸凹ブルース』を劇中で披露しています。

あらすじ

物語は、お調子者の青年・春山浩一が、ひょんなことから事故車を格安で手に入れる場面から始まります。浩一が働く守田自動車工場の社長は、ヤクザからの借金に苦しんでおり、工場を乗っ取られ、心臓発作で倒れてしまいます。社長は浩一に、豊川稲荷へのお参りと、行方不明の息子・弘の捜索を依頼します。

豊川へ向かう道中、浩一は梅沢建設の社長令嬢・雅子と出会い、彼女のピンチを救います。しかし、その過程で新型排水タービンの設計図を巡る陰謀に巻き込まれてしまいます。梅沢建設とヤクザの建設会社が、その設計図を巡って対立していたのです。浩一は雅子の警護役として梅沢建設に身を投じ、事件の真相を探る中で、様々な人物と出会い、数々の困難に立ち向かいます。

物語は、親子の愛憎、企業の陰謀、そして若者たちの成長といった要素が複雑に絡み合いながら、意外な結末へと向かいます。豊川稲荷の祭礼で、全ての登場人物たちが踊り、歌い、騒ぎながら物語は幕を閉じます。

キャスト

春山浩一：和田浩治
梅沢雅子：清水まゆみ
守田弘：守屋浩
龍光和尚：大坂志郎
守田庫之助：森川信
守田洋子：吉永小百合
エミ：星ナオミ
殺し屋ジミイ：内田良平
神田龍造：田中明夫
梅沢克男：山内明
坂崎：近藤宏
松：高品格
竹：山口吉弘
梅：かまやつひろし
西村：小泉郁之助
相沢：神山勝
古道具屋の主人：天草四郎
浜口庫之進：浜口庫之助
ポール聖名子
田辺昭知とザ・スパイダース
花村菊江、岡田ゆり子、榊原貴代子

映画の特徴

歌謡曲との融合: 当時流行した歌謡曲を映画に取り入れ、視覚的な演出と音楽が見事に融合しています。
豪華キャスト: 守屋浩をはじめ、多くの人気歌手や俳優が出演し、華やかな雰囲気を醸し出しています。
バラエティ豊かなストーリー: コメディ、アクション、サスペンスなど、様々な要素が盛り込まれており、飽きさせない展開が魅力です。

評価

『有難や節 あゝ有難や有難や』は、公開当時こそ話題となりましたが、現在ではカルト的な人気を誇る作品となっています。その奇抜なストーリーや演出は、一部の映画ファンから熱狂的な支持を受けています。

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