有馬真喜子

有馬真喜子：社会変革と女性の地位向上に尽力した評論家・ジャーナリスト

有馬真喜子（ありま まきこ、1933年11月12日 - ）は、日本の女性問題評論家、ジャーナリストです。旧姓は酒井真喜子。彼女の活動は、メディア、政府、国際機関と多岐にわたり、日本の女性の地位向上に大きく貢献しました。

生い立ちとキャリアの始まり

広島県呉市出身の有馬は、1957年に津田塾大学学芸学部英文学科を卒業後、朝日新聞社に入社しました。朝日新聞社初の女性記者として、横浜支局や本社学芸部で活躍しました。ジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせた後、1968年にはフジテレビと専属契約を結び、1985年までキャスターを務め、お茶の間の顔としても広く知られるようになりました。

国際舞台での活躍

1986年からは国連婦人の地位委員会日本代表として11年間活動し、国際的な視点から女性問題に取り組みました。また、雇用審議会委員も務め、1987年には婦人問題企画推進有職者会議委員として「西暦2000年に向けた婦人施策推進について」の意見書をまとめるなど、政府の政策立案にも深く関与しました。

横浜市との関わり

1988年、横浜市女性協会常務理事、横浜市女性フォーラム館長に就任し、1991年には同協会理事長となりました。1993年には世界人権会議日本政府代表として、ランドマークタワー内にフォーラムよこはまを開設するなど、地域社会における女性のエンパワーメントにも尽力しました。1995年には第4回国連世界女性会議日本政府代表顧問を務めるなど、国際的な活動も継続しました。

その他の役職と活動

1998年には国民生活センター会長に就任し、消費者保護の観点からも社会に貢献しました。2001年には国連子ども特別総会総理大臣個人代表、2002年には顧問に退き、2004年には特定非営利活動法人ユニフェム日本国内委員会理事長に就任し、長年にわたり女性と子どもたちの権利擁護のために活動しました。

その他、中央社会福祉審議会、男女共同参画審議会委員、農山漁村女性生活活動支援協会会長、アジア女性基金副理事長など、数多くの公職を歴任し、その活動は多岐にわたりました。

メディア出演と著書

有馬は、キャスターとして多くの番組に出演しました。主な番組には、『朝日新聞テレビ夕刊』、『FNN奥さまニュース』、『FNNニュースレポート5:30』などがあります。また、『女がひらく仕事の世界』などの著書も発表し、自身の経験や知識を社会に共有しました。また、研究論文にも貢献しており、「高橋展子氏を偲ぶ--婦人の地位向上の歩みを振り返りながら」といった論文も発表しています。

受賞歴

1993年には、長年の社会貢献が評価され、横浜文化賞を受賞しました。

有馬真喜子は、ジャーナリスト、評論家、活動家として、その生涯を通じて、社会の変革と女性の地位向上に大きく貢献しました。その功績は、今後も長く語り継がれることでしょう。

家族について

夫は元朝日新聞編集委員・元東洋大学教授の酒井寛。元夫は明電舎元社員・日本共産党元常任幹部会委員の有馬治雄。父は陸上自衛隊武器学校初代校長や東急車輛製造取締役を歴任した海軍軍人・実業家の谷本政一です。

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