朝日自動車

朝日自動車株式会社：地域を繋ぐ公共交通

朝日自動車株式会社は、埼玉県・茨城県を中心にタクシーおよび路線バス事業を展開する会社です。東武グループに属し、東武鉄道の連結子会社であり、グループのバス・タクシー事業を統括する役割も担っています。タクシーは東武鉄道沿線、路線バスは主に東武伊勢崎線・日光線沿線地域で事業を展開し、地域住民の足として欠かせない存在です。

歴史

1941年、茨城県土浦市で「アサヒ自動車」として創業し、乗合・乗用旅客事業を開始しました。当時の運行路線は土浦駅を起点に3路線ありましたが、戦時下の統制により乗合部門は常総鉄道（現・関東鉄道）に統合。残った乗用部門が埼玉県へ移転しました。

戦後、貸切事業を開始し、1954年には東武鉄道駅構内のタクシー事業を一部譲受。1993年には、茨城県五霞村（現・五霞町）の廃止代替バスを受託し、1994年には東武鉄道から一部路線（古河駅西口 - 境車庫）の移管を受け、乗合バス事業を本格的に開始しました。

1999年から2002年にかけては、東武バスから次々と営業所が移管され、事業規模を拡大。2019年にはバスロケーションシステム『朝日自動車バスナビ』を導入し、利便性を向上させています。2024年にはX(旧Twitter)公式アカウントを開設し情報発信を強化しています。

事業所

朝日自動車は、東京都墨田区に管理本部を置き、埼玉県越谷市に本社事務所を構えています。営業所は以下の通りです。

越谷営業所
北越谷営業所（タクシー）
杉戸営業所
加須営業所
久喜営業所
本庄営業所
境営業所
太田営業所
菖蒲営業所
(仮)春日部営業所(2代)…工事中
桐生営業所（桐生朝日自動車本社）

かつて存在した春日部営業所（初代）、野田営業所（タクシー）、草加営業所（タクシー）などは廃止されています。

コミュニティバス

朝日自動車は、以下の自治体のコミュニティバスを受託運行しています。

東京都：足立区
埼玉県：春日部市、加須市、行田市、鴻巣市、羽生市、草加市、杉戸町、宮代町、上尾市、本庄市
千葉県：野田市
* 茨城県：五霞町

車両

2020年6月時点で、路線バス314両、貸切バス6両、特定バス21両、タクシー100両を保有しています。

タクシーは、クラウンコンフォートやセドリックが主力。基本はクリーム色の車体に藍色の帯を巻いたデザインです。路線バスは中型車が主流で、日野自動車といすゞ自動車製が多数を占めます。2023年度末時点で、乗合バス車両の100%がノンステップバスです。

車両デザインは、白地に赤い半円（楕円）を窓下に配し、その周りに青い線が巻かれています。赤い部分に白抜き斜体で「ASAHI」と入るのが特徴です。

運賃・定期券

バス運賃は、現金またはICカード（PASMO・Suicaなど）で支払いが可能です。ICカードは交通系ICカード全国相互利用サービスに対応しています。定期券は、紙式定期券のほか、スマートフォンアプリ「バスもり!」によるスマホ定期券も一部路線で導入されています。

特殊な定期券として、「朝日自動車グループ共通学生フリーパス」と「アクティブシニアパス」があります。

まとめ

朝日自動車は、地域に密着した公共交通機関として、人々の生活を支えています。路線の拡充や利便性の向上、安全への取り組みを通じて、これからも地域社会に貢献していくことが期待されます。

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