木下俊程

木下俊程（きのした としのり）

木下俊程は、江戸時代後期に豊後国日出藩の第15代藩主を務めた人物です。天保4年（1833年）に日出で生まれ、嘉永7年（1854年）に兄である先代藩主・木下俊方の早世を受けて、その跡を継ぎました。

生涯

俊程は、藩主就任と同年の12月16日に従五位下・飛騨守に叙任されました。藩政においては、教育の普及と充実に力を注ぎ、藩校である稽古堂を増築し、新たに致道館を創設しました。また、武道場も新設するなど、文武両道の教育を奨励しました。

幕末の動乱期においては、幕政への関与は控えめでしたが、外国船の警備のために遠見番所を設置するなど、国防にも力を入れました。慶応元年（1865年）からは軍制改革を実施し、藩の軍事力の強化を図りました。

慶応3年（1867年）5月29日、俊程は隠居し、家督を実弟である木下俊愿に譲りました。同年8月20日、江戸にて35歳で死去。法号は文献院、墓所は東京都港区高輪の泉岳寺にあります。

系譜

実父：木下俊敦
実母：美佐（側室）
養父：木下俊方
養子：木下俊愿（実弟）
* 養女：綏子（東三条公恭室、柳生俊順の長女）

木下俊程は、激動の幕末期において、藩政の安定と教育の振興に尽力した藩主として、その名を歴史に刻んでいます。

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