木下賢志

木下賢志の経歴と業績

木下賢志（きのした けんし）は、1959年1月13日生まれの日本の官僚です。厚生労働省を中心に、年金、医療、雇用、少子化対策など、幅広い分野で政策立案と実行に携わってきました。そのキャリアは、地方自治体から中央省庁、そして民間団体へと広がっています。

若手官僚時代

千葉県出身の木下氏は、市川高等学校を経て、1983年に一橋大学経済学部を卒業後、厚生省に入省しました。初期のキャリアでは、1993年に島根県健康福祉部高齢者福祉課長を務め、地方行政の現場を経験しました。その後、1996年には行政改革委員会事務局上席調査員として、行政改革に関わる業務に携わりました。

1999年には厚生省大臣官房政策課企画官兼国立病院・療養所組織再編推進室長に就任。国立病院の組織再編という重要な課題に取り組みました。2001年には厚生労働省大臣官房総務課企画官となり、省全体の政策立案を支える役割を担いました。

厚生労働省での活躍

2008年、木下氏は厚生労働省年金局経済課長に就任し、年金制度の運営と財政に関わる重要な業務を担当しました。2011年には厚生労働省保険局総務課長となり、医療保険制度の運営にも携わりました。これらの経験を通じて、日本の社会保障制度に対する深い知見を培いました。

2012年、内閣府大臣官房審議官（経済財政運営担当）兼企業再生支援機構担当室次長兼高度人材受入担当室次長に就任し、経済財政政策の立案と、企業再生、高度人材の受け入れといった分野で活躍しました。2014年には厚生労働省大臣官房審議官（雇用均等・児童家庭・少子化対策担当）兼内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長に就任し、少子化対策や地方創生にも取り組みました。

一億総活躍社会の実現に向けて

2015年からは内閣官房内閣審議官と兼務して新設された一億総活躍推進室室長代理補となり、常駐職員のトップとして、一億総活躍国民会議事務局の実質的な責任者を務めました。この間、杉田和博内閣官房副長官の下で、一億総活躍社会の実現に向けた政策を推進しました。2016年には内閣官房社会保障改革担当室長兼1億総活躍推進室室長代理に就任し、社会保障改革と一億総活躍社会の両立を目指しました。

年金局長から地方創生総括官へ

2017年、木下氏は厚生労働省年金局長に就任し、年金制度の安定的な運営に尽力しました。2019年には内閣官房内閣審議官（内閣官房副長官補付）兼まち・ひと・しごと創生本部事務局地方創生総括官、社会保障改革担当室長となり、地方創生と社会保障改革を一体的に推進する役割を担いました。

現在

2020年7月20日に退職後、2021年にみずほ銀行公共法人部顧問に就任。2023年からは日本製薬工業協会の理事長として、日本の製薬業界の発展に貢献しています。

木下賢志は、厚生労働省における豊富な経験と、内閣府や内閣官房での政策立案経験を通じて、日本の社会保障制度や地方創生に大きな貢献をしてきました。現在は民間団体で活躍しており、その知見を活かして、日本の医療・福祉の発展に寄与しています。

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