木屋善夫

木屋善夫：日本ファルコム黄金期を支えた伝説のゲームクリエイター

木屋善夫（きや よしお）は、1960年5月22日生まれ、福岡県出身の日本のゲームクリエイターです。1980年代から1990年代にかけて、日本ファルコムの黄金期をプログラマとして支え、「東の木屋、西の内藤」と並び称されました。

プログラマーとしての出発点

専門学校卒業後、自動車整備士として働いていた木屋は、PC-6001との出会いをきっかけに趣味でプログラミングを始めました。当時Appleの販売代理店だった日本ファルコムへ客として通い、自作のゲームを持ち込むうちに、『ギャラクティック・ウォーズ1』と『ぱのらま島』が商品化され、プロの道へ進むことになります。

日本ファルコムでの活躍

『ドラゴンスレイヤー』の制作中に日本ファルコムへ入社し、主力プログラマとしてその才能を開花させます。以降、『ザナドゥ』、『ロマンシア』、『ソーサリアン』など、数々の名作でプログラマ兼ディレクターを務めました。特に「ドラゴンスレイヤーシリーズ」は、木屋の代表作として知られています。

日本ファルコム退社後

『風の伝説ザナドゥ』の開発を最後に、1993年に日本ファルコムを退社。日本アプリケーションへ入社し、『大逆鱗』シリーズなどを制作しました。2007年からは、日本ファルコムと電遊社の共同企画MMORPG『ソーサリアンオンライン』のアドバイザーを務めました。

主な作品

日本ファルコム

ギャラクティック・ウォーズ
ぱのらま島
ドラゴンスレイヤー（Dragon Slayer I）
ザナドゥ（Dragon Slayer II）
ロマンシア（Dragon Slayer III）
ドラスレファミリー（Dragon Slayer IV）
ソーサリアン（Dragon Slayer V）
ドラゴンスレイヤー英雄伝説（Dragon Slayer VI）
ロードモナーク（Dragon Slayer VII）
風の伝説ザナドゥ（Dragon Slayer VIII）
ぽっぷるメイル - ディレクター
ブランディッシュ - ディレクター
ブランディッシュ2 - ディレクター
ドラゴンスレイヤー英雄伝説II - ディレクター

日本アプリケーション

逆鱗 GEKIRIN
大逆鱗 DIE GEKIRIN
大逆鱗II DIE GEKIRIN II
大逆鱗III DIE GEKIRIN III
ラスト・インペリアル・プリンス（ディレクター）
えんがちょ！
* すすめ！ベンチャー企業

逸話

日本ファルコムに客として出入りしていた頃、プログラムを持ち込んだ報酬として現金ではなくディスプレイやプリンターなど現物を受け取っていたというエピソードがあります。また、加藤正幸によると、木屋は開発対象のパソコンのクロックを数えながらプログラミングをしていたそうです。

ゲーム雑誌『ログイン』（アスキー）で、1980年代に優れたプログラミング技術を用いた投稿ゲームに対し与えられていた「木屋賞」は、木屋の名前から取られたものです。一時期は実際に木屋自身が同賞の選考に参加していました。

木屋善夫は、日本のゲーム史に名を刻む、まさにレジェンドと言える存在です。

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