木曾家豊

木曾家豊（きそ いえとよ）

木曾家豊は、生没年不詳の室町時代の武将です。美濃国小木曾荘を領有し、木曾氏の当主として活躍しました。父は木曾家賢で、子に義元がいます。

経歴

家豊は、文正元年（1466年）に菩提寺である興禅寺へ梵鐘を寄進しました。この梵鐘には以下の銘文が刻まれていました。

（梵鐘の銘文はここでは省略します）

応仁元年（1467年）に勃発した応仁の乱では、室町幕府8代将軍・足利義政の要請に応じ、東軍に味方しました。この戦乱において、家豊は武将としての力量を発揮したと考えられています。

文明5年（1473年）、家豊は将軍足利義政の命を受け、小笠原家長とともに東濃攻略に乗り出しました。この作戦で、家豊は恵那郡の大井城と土岐郡の荻之島城（刈安城）を攻め落とすという戦功を挙げました。これにより、木曾氏の勢力は東濃地方にまで拡大することとなりました。

その後、木曾氏は天文24年（1555年）に甲斐の武田氏の傘下に入るまで、美濃国恵那郡北部の苗木遠山氏を統制下に置きました。この間、木曾氏は地域において一定の勢力を維持し続けたと考えられています。

家豊は、戦国時代の激動期を前に、木曾氏の勢力拡大に貢献した人物と言えるでしょう。彼の時代は、地域社会や武士団のあり方が大きく変化していく時期であり、その動向は後世の歴史にも影響を与えました。

参考文献

* 『木曽福島町史　第一巻　歴史編』　第十八節　家豊　92～98P

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