木村孝平

木村 孝平

木村 孝平（きむら こうへい、1921年8月10日 - 戦死）は、大阪府から輩出されたプロ野球選手で、二塁手、三塁手、遊撃手として日本の野球界で名を馳せました。彼は1941年、浪華商（現在の大阪体育大学附属中学校・浪商高等学校）を卒業後、黒鷲に入団します。

プレースタイル

木村はその俊足と巧打により、短期間でレギュラーの座を確保しました。1942年のシーズンには、打率.236を記録し、打撃ランキングで7位に入るなど、その実力を発揮します。さらに、1943年の全試合出場を果たしながらも打率.228を残し、再びチームのトップスコアラーとしての地位を確立しました。各年ともに11盗塁を記録し、また1942年には17回、1943年には11回の犠打も成功させ、彼の小技を駆使した攻撃スタイルが光りました。出場当初は9番打者としてのスタートでしたが、後にリードオフマンとしての役割も与えられ、その打撃力をチームに大いに貢献しました。

戦時下の野球

しかし、厳しい戦時下の環境の中で、木村は守備に関しては特に苦労することが多く、1943年シーズンでは41失策を記録してしまうという結果となり、リーグワーストの成績となりました。それでも彼の攻撃力はチームにとって欠かせないものでした。

応召と戦死

1943年のシーズン終了後、木村は応召され、現役を引退しました。その後、戦闘に従事し、22歳から24歳の若さで命を落としました。彼の具体的な没年月日や死没場所は不明なものの、その若き才能は多くの人々に惜しまれています。

野球界への再評価

彼はプロ野球選手としての功績を残していながらも、長い間鎮魂の碑にその名が刻まれていませんでした。しかし、2015年には戦没が確認された他の4選手とともに新たに鎮魂の碑に名前が加えられ、彼の功績が再評価されることとなりました。現在、彼の名は野球殿堂博物館内の戦没野球人モニュメントにも刻まれ、多くのファンの記憶の中に生き続けています。

木村孝平は短い人生の中で多くの成果を上げた野球選手として、今なお多くの若い選手たちにとってのロールモデル的存在であり、彼を思い出すことは野球界全体にとって意義深いことと言えるでしょう。

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