木村尚達 (司法官)

木村 尚達（きむら しょうたつ）

木村尚達は1879年5月27日に熊本県で生まれ、1947年11月1日に亡くなった日本の著名な裁判官、検察官、政治家です。彼は検事総長や司法大臣、さらには貴族院の議員としても知られています。

経歴

木村は東秀則の二男として生まれましたが、木村成苗の養子となる道を選びました。彼は中学を済々黌で学び、その後第五高等学校に通い、1906年7月には京都帝国大学法科大学を卒業しました。大学卒業後、司法官試補としての第一歩を踏み出し、奈良地方裁判所に配属されました。

1908年4月には検事として東京地方裁判所に着任し、その後岡崎区裁判所と千葉地方裁判所で検事として勤務しました。しかし、1911年4月に退職し、ドイツへの留学を決意しました。彼はチュービンゲン大学とミュンヘン大学で知識を深め、1914年に帰国した後、再び東京地裁判事としての職務に復帰し、裁判所でのキャリアを続けました。

その後、彼は東京地裁部長や司法書記官、司法省の参事官、大臣官房調査課長などさまざまな役職を歴任しました。1931年9月には司法省刑事局長に就任し、大審院検事や大審院部長判事としても重要な役割を果たしました。1938年には東京控訴院の長に就任し、1939年には検事総長に任命されました。

1940年には米内内閣の司法大臣に就任しましたが、同年7月に内閣が総辞職すると、彼は貴族院の勅選議員として活動を再開しました。1946年には公職追放となりましたが、その間も法制審議会幹事や法規整備委員会委員、王公族審議会審議官等として政策に寄与しました。

家族

木村尚達は彼の家族にも優れた人材を輩出しています。長男の木村秀弘は国税庁長官や日本専売公社の総裁を務めました。また、彼の孫の御厨貴は政治史学者として広く知られています。

参考文献

木村の生涯をより深く理解するためには、秦郁彦編の『日本近現代人物履歴事典』や衆議院と参議院による『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』が有益です。彼の多様な経歴と影響力ある活動は、日本の法律と政治の発展に大いに寄与しました。

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