末 (さぬき市)

さぬき市末（すえ）の概要

香川県さぬき市に位置する大字末は、静かな田園風景と歴史を有する地域です。2012年3月31日現在で、132世帯、353人の人口が暮らし、郵便番号は769-2105です。この地域は、南部の志度地区に属し、東側は鴨部、北と西には志度、南西には造田是弘、南には造田乙井、そして南東には寒川町神前と接しています。地形は山々に囲まれており、北東には五瀬山、南西には石鎚山に囲まれた丘陵地帯が広がっています。平地が少なく、灌漑用の水源が限られているため、ため池が数多く見られるのも特徴です。

歴史と地名の由来

この地区の地名「末」は、7世紀頃に陶器の生産が行われていたことに由来しているとされています。発掘調査により数基の窯跡、壺や甑、鴟尾のような陶製品が見つかっています。地域の歴史は古く、1890年には寒川郡の末村と志度村が合併し、志度村が誕生しました。その後、1898年には志度村が町制を施行し、志度町となりました。

1955年には志度町（旧）や大川郡の鴨庄村、小田村が合併し、新しい志度町が形成されました。さらに2002年には志度町、長尾町、津田町、寒川町、大川町が合併してさぬき市が発足し、現在のさぬき市末となりました。

人口と交通

現在、末地区には353人が居住しており、生活は穏やかです。地域内には鉄道は通っておらず、主に香川県道141号石田東志度線が南北に走っており、地元の交通手段となっています。自動車の利便性が高い一方、公共交通機関には乏しいため、住民の多くは自家用車での移動が主流です。

また、高速道路の高松自動車道が近くにあり、志度インターチェンジからのアクセスも良好です。これにより、さぬき市の他地域や高松市などへも簡単に足を運ぶことができます。

地域の施設と史跡

末地区には、地域住民の交流の場となる「志度公民館末分館」や、静かな祈りの場である「霊芝寺」といった施設があります。さらに、地域の文化財として「末一号窯跡」があり、これは市指定の文化財に登録されています。この窯跡は地域の陶器生産の歴史を物語る重要な遺跡であり、訪れる人々に長い歴史を感じさせる場所となっています。

まとめ

香川県さぬき市末は、豊かな自然に囲まれた歴史深い地域であり、308人の住民が穏やかな生活を送っています。陶器生産の文化が根付いた地域として、今でもその名残を感じられる場所です。交通の便は少し不便なものの、周囲の自然環境は散策に適しており、地域の魅力を感じられる場所となっています。

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