本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星

本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星（45P/Honda-Mrkos-Pajdušáková）は、1948年12月3日に、日本の天文学者である本田実によって発見された周期彗星です。この彗星の発見には、本田実の他に、アントニーン・ムルコスとリュドミラ・パイドゥシャーコヴァーも貢献しており、共同発見者として名を連ねています。この彗星は、「本田・ムルコス・パジュサコバ彗星」とも呼ばれます。

彗星核の直径は約1.6kmと推定されています。2011年には、彗星としては15番目となるレーダー観測が実施され、その詳細な構造が研究されました。

1995年の近日点通過時には、太陽からわずか4.3度しか離れていない状況で、見かけの等級が7等という明るさで観測されました。この時の観測には、太陽観測衛星SOHOが用いられました。

この彗星の特徴の一つは、真空に近い空間で、二原子炭素を放出し、それが緑色の光を放つことです。この独特な緑色は、彗星を観測する上で、重要な手がかりとなっています。

2011年の回帰

2011年の回帰では、6月5日に21等という暗さで最初に確認されました。その後、明るさを増し、7月3日には18等、7月21日には16等に達しました。9月から10月にかけては、肉眼でも観測可能な6等まで明るくなりました。

この回帰では、8月15日に地球に0.600天文単位（au）まで接近しました。この際、ゴールドストーン深宇宙通信施設で研究が計画され、8月19日と20日にはレーダー観測が行われ、彗星の構造や組成に関する貴重なデータが得られました。

2017年の回帰

本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星は、2016年12月31日に近日点を通過しました。2017年1月から3月にかけては、6等星の明るさに達することが何度かありました。特に注目されたのは、2017年2月11日に地球に0.0832auまで接近したことです。この日は、偶然にも月食と同じ日であり、天文学者や観測者の間で話題となりました。

次回の地球への接近は、2032年の回帰で、地球から0.37 auまで近づくと予想されています。この接近では、さらに詳細な観測が行われることが期待されています。

脚注

本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星は、周期[[彗星の一覧]]にも掲載されています。

関連項目

周期[[彗星の一覧]]

外部リンク

45P - JPL Small-Body Database（接近アプローチ、発見、天体暦、軌道図、軌道要素、物理パラメータ）
本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星 - 小惑星センター
吉田誠一のホームページ
アレシボ天文台によるレーザー観測で得られた画像
* The Sky LIVE

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