本町駅 (岐阜県)

本町駅の概要

本町駅（ほんまちえき）は、岐阜県岐阜市本町に位置していた名古屋鉄道岐阜市内線の停留場です。この駅は、1946年に近隣の矢島町駅と統合されました。岐阜市内線の一環として、地域の交通要所となっていました。

歴史的背景

岐阜市内線は、美濃電気軌道の路線を基にしており、1911年2月に開通しました。起点は駅前駅（後の新岐阜駅前駅）で、今小町駅（後に大学病院前駅に統合）までの区間が開通しました。その後、同年10月には今小町駅からさらに路線が延長され、本町駅が新たに開業しました。駅の開業時には、アーチが設けられて祝賀され、地域の発展を象徴する出来事でした。

次のひとつの重要な出来事は、1912年に本町駅から長良川の南岸へ路線が延伸し、長良橋駅までの開業が実現されたことです。当初、本町駅は岐阜駅前から3.0キロメートル地点にあり、その後に設置された矢島町駅と1946年に統合。市内線の運行スムーズさを図るため、駅は岐阜駅前から2.8キロメートル地点へと移転されました。

衰退と廃止

本町駅及び岐阜市内線は戦後のモータリゼーションの影響を受け、利用客が減少していきました。特に、1988年には岐阜市主催のぎふ中部未来博が控えていたこともあり、交通の円滑化のために徹明町から長良北町間の路線廃止が決定され、駅も共に廃止の運命を辿ることになりました。実際に駅が廃止となったのは1988年6月1日のことです。

停留場の構造

本町駅は、併用軌道上に設置された2面2線の相対式の乗り場を持っていました。特筆すべきは、当駅に駅舎が存在しなかったという点です。特に利用する際、待合スペースのような施設も無く、シンプルな構造となっていました。

地域交通との関連

岐阜市内線は、本町駅を含む伊奈波通から長良橋間に、急カーブが4箇所存在していました。カーブの半径は40から60メートル程度であり、大型車の導入が難しい状況にありました。1967年には、モ550形が車両として運用されるまで、木造の単車が長期間にわたり使用され続けました。

隣接停留場

本町駅の隣には、名古屋鉄道岐阜市内線の伊奈波通駅と材木町駅が存在し、地域内の交通網の一部を形成していました。

おわりに

本町駅は1946年の矢島町駅との統合以来、長期間にわたり地域の交通に寄与していましたが、時代の流れによりその役割を終えました。地域の発展の一端を担った停留場であったことを忘れてはいけません。

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