朱桓

朱桓（しゅ かん）

朱桓（177年 - 238年）は、後漢末期から三国時代の呉に仕えた武将。字は休穆。

生涯

孫権に仕え、余姚県令として疫病や飢饉に苦しむ民を救済し、人望を集めた。盪寇校尉として兵を集め、山越の反乱を鎮圧。呂蒙の後を継ぎ、濡須の督となる。

濡須口の戦い

223年、魏の曹仁が数万の兵で濡須口に侵攻。朱桓は劣勢の中、敵を油断させる策略を用いて曹仁軍を撃退し、大勝利を収めた。この功績により、嘉興侯に封じられ、奮威将軍に昇進。

石亭の戦い

228年、陸遜の指揮下、曹休率いる魏軍を石亭で破る。朱桓は曹休を生け捕りにすることを主張したが、陸遜は作戦を優先し、退けた。

その後

前将軍・青州牧に任じられる。魏の計略を見抜き、撤退。全琮との対立もあったが、孫権はその功績を惜しみ、罪を問わなかった。

238年、62歳で病死。その死を多くの兵士が悼んだ。孫権は葬儀のために塩を下賜した。

人物

部下思い: 配下には優しく接し、恩賞が足りない場合は自身の財産を分け与えた。記憶力に優れ、一万人の私兵の顔と名前を覚えていた。
自尊心の高さ: 過ちを認めず、人の下につくことを嫌った。

朱桓と落頭民（飛頭蛮）

『捜神記』には、朱桓の下女が落頭民であったという奇妙な話が残されている。

三国志演義

小説『三国志演義』では、夷陵の戦いの隙を突いて侵攻してきた魏軍を濡須口の戦いで破るなどの活躍を見せる武将として描かれている。

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