朴相駿

朴相駿の生涯と影響

朴相駿（ぼく そうしゅん）、本名は朴澤相駿（ぼくざわ そうしゅん）、1878年3月に平安南道成川郡で誕生しました。彼は明治から昭和にかけて、日本の統治下に置かれた大韓帝国の官吏として多岐にわたる経歴を持つ存在です。彼の政治人生は、愛国活動から始まり、後には日本の行政機構の一翼を担う形に変わっていきます。

初期の経歴と政治活動

朴は1899年に金城電報司の主事に就任し、1900年には電務学堂を優等で卒業しました。勤務の傍ら、彼は教育にも熱心で、成川郡の東明学校では監察と教師を兼ねて、愛国啓蒙運動に従事しました。この時期に彼は太極学会や西北学会といった愛国的な団体に関わり、同時に地方行政の役職を歴任していきます。

その後、平安南道の数カ所で郡守をつとめ、1918年の土地調査事業にも関与し、平安南道土地調査委員会の臨時委員に任命されました。1919年には順川郡の郡守を経て、1921年に平安南道の参与官としての職を得て、1926年には江原道の知事に就任します。

官僚としての昇進

1927年には咸鏡北道、1928年には黄海道の知事としても職務を果たし、1929年に退官後は、朝鮮総督府の中枢院参議に就任しました。1945年6月までその職にあり、1938年には経学院の講士、1940年には大提学に任命され、日本名の朴澤相駿を名乗ることになります。彼の政治スタンスはその後の時局においても影響を与えることになります。

戦争とその影響

1939年、朴は国民精神総動員朝鮮連盟の評議員に選ばれ、太平洋戦争中には愛国債券の販売運動や、戦争協力のための講演を行いました。また、1941年には興亜報国団の準備委員となり、1943年からは海軍志願兵の入隊を宣伝する役割も担いました。これにより、彼は当時の日本の占領政策に従って、朝鮮における影響力の強化に寄与したとされています。

晩年と死後の評価

彼は1945年4月3日に朝鮮勅選貴族院議員として任命されましたが、同年9月2日に亡くなります。その後、1945年9月15日には貴族院から弔辞が贈られ、その功績が称えられましたが、2004年に成立した「日帝強占下反民族行為真相糾明に関する特別法」により、朴は親日反民族行為者として認定され、評価は一変しました。

栄典

朴相駿は、1929年6月に勲三等瑞宝章を授与され、同年12月には正四位に叙せられるなど、彼の業績は日本側からも評価を受けていました。彼の生涯は、愛国心から官僚としての活動へと移行し、最終的には日本の支配体制内での重要人物としての役割を果たすこととなりました。それゆえ、彼の評価は時代とともに変化しており、韓国における歴史的な評価においては議論が続く存在となっています。

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