杉坂悌二郎

杉坂悌二郎

杉坂悌二郎（すぎさか ていじろう、1884年2月15日 - 1950年6月22日）は、富山県出身の海軍軍人であり、特に中国における専門家として知られています。彼は海軍のさまざまな役職を歴任し、最終的には海軍中将に昇進しました。

経歴の概要

杉坂は弁護士の息子として生を受け、攻玉社中学校を卒業後、1905年に海軍兵学校を卒業しました。1906年には海軍少尉に任官し、その後は海軍大学校選科学生としてさらに知識を深めるため、東京外国語学校で中国語を学ぶことに努めました。1914年には私費で中国に留学し、当時の中国の状況を直接体験しました。

彼の軍歴は多岐にわたり、1917年には「周防」の分隊長を務め、その後も「富士」の分隊長や軍令部出仕、参謀など、重要なポジションを歴任しました。1921年には帰国し、以降、中国との関わりを続けていくことになります。

重要な役職と業績

杉坂は1922年に「平戸」の副長に就任し、その後も「春日」の副長を経て、1932年に海軍少将に昇進しました。この間、彼は支那公使館付の武官や、第1遣外艦隊参謀など、中国関連の重要な任務を担い、卓越した手腕を発揮しました。また、1936年に海軍中将に昇進し、軍令部に出仕します。

1937年には予備役に編入されるものの、再び重要な役職を歴任し、東洋拓殖の顧問となったことからも、その知識と経験が高く評価されていたことが伺えます。さらに、海軍省の顧問としても務め、1942年までその業務に従事しました。

栄典と評価

彼はその功績により、1907年に正八位を受位し、1934年には勲二等瑞宝章と旭日重光章を授与されました。また、昭和六年から九年にかけて従軍したことに対する記章も受けており、海軍における貢献が評価されていたことがわかります。

家族

杉坂の家族についても触れておくと、彼の父である杉坂昆明は弁護士として活動していました。姉妹もおり、特に姉・ハルエは検事と結婚しています。また、杉坂の長男である善男は海軍大尉として戦死しています。彼の家族は学問や職業においても活躍し、杉坂自身の育成に影響を与えたことが推測されます。

結び

杉坂悌二郎は、その生涯において日本海軍に多大な貢献を果たし、中国専門家としての地位を確立しました。彼の経歴と業績は、単なる軍人としての枠を超え、歴史的な視点からも重要な意義を持つものとされています。

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