李世鎬

李世鎬（イ・セホ）

李世鎬は、1925年7月に京畿道開城で生まれました。彼の父、金基淵は牧師であり、彼の家庭環境は李の人生に大きな影響を与えました。特に、日本の官憲からの取り調べを受けることが多かったため、李は軍人を志すことになります。

李は松都中学校を卒業後、特別幹部候補生に応募し、1944年4月には内地に渡って静岡県浜松の第7教育航空隊で重爆撃機整備要員として訓練を受けました。訓練中、大東亜戦争が進む中で爆撃が激化し、彼は疎開先の下祇園で原爆を目撃することになります。1945年の8月6日、外出許可を得て広島市内に向かう途中での偶然の出来事でした。

帰国後、家業を継ぐことを考えつつも、ウィームズ中佐からの誘いで警備隊への加入を決めます。1946年9月24日、警備士官学校に入学し、同年12月に少尉として卒業しました。仁川の第1連隊に配属された後、彼は1948年1月に済州島の第9連隊中隊長に任命されました。当初は小規模な部隊でしたが、彼は部隊編成を増強し、慕兵を通じて大隊規模に拡大させました。

済州島四・三事件の際、李は第1大隊副大隊長として掃討作戦に従事しましたが、部隊内での脱営や暗殺事件が続発。事件に疲れた彼は、ソウルへ休暇を得て訪問し、警備隊司令部で人事局長に出会います。この時、李は職務異動を希望し、特別調査課（SIS）要員に抜擢されます。

1948年8月からは博文寺での特殊情報教育を受け、急遽南部地区戦闘司令部にて任務を遂行しました。その後、彼は情報参謀として朝鮮戦争に突入し、部隊の壊滅を経験しますが、再び転属されました。

1953年、彼は陸軍大学を卒業し、第22師団の第38連隊長に任命。1957年には第37師団長に就任し、1958年には第33師団長に就任しました。さらなる昇進を経て、1961年には陸軍本部の軍需参謀部次長として勤務。1965年からは合同参謀情報局長に就任しました。

彼は軍人としてのキャリアを重ねる中で、1969年4月にベトナム派遣軍の司令官を務め、1973年7月には大将に昇進し、第3軍の司令官に就任しました。1975年3月に陸軍参謀総長となり、彼の軍人としての生涯を締めくくりました。

叙勲

李世鎬は以下のような多くの勲章を授与されました：

• - 太極武功勲章
• - 乙支武功勲章
• - 忠武武功勲章
• - 花郎武功勲章
• - 保国勲章統一章
• - 保国勲章国仙章
• - 保国勲章天授章
• - ブロンズスター
• - 大綬雲麾勲章
• - ベトナム一等報国勲章
• - ドイツ十字勲章
• - スペイン一等勤労武功勲章

李世鎬の軍人としての功績は、韓国の歴史において非常に重要な一幕を形成しています。彼の軍歴や功績は、韓国の防衛体制の発展に寄与した多くの要素のひとつとされています。

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