李之芳 (唐)

李之芳の生涯と業績

李之芳（り しほう、?－768年）は、唐王朝の皇族として知られ、唐太宗李世民の玄孫にあたります。さらに、高宗李治の異母兄にあたる蒋王李惲の曾孫であり、蔡国公李煌の孫でもあります。父親は左武衛将軍を歴任し、蔡国公爵位を受け継いだ李承祖です。彼の字や号については記録が残っていません。

初期の経歴

開元末期、李之芳は駕部員外郎に任命され、職務を果たす中で安禄山からの推薦を受け、范陽郡司馬に任命されました。しかし、安禄山の反乱が勃発した際、彼はこの地位を辞任し、洛陽に戻りました。

それ以降、彼は工部侍郎、太子右庶子、そして宗正卿などの重要な職を歴任しました。特に工部侍郎としての役割では、国家の工事や公共事業に関連する業務を担当し、著名な功績を残したことでしょう。

吐蕃への派遣と帰国

広徳初年（763年）、李之芳は代宗の皇命を受けて御史大夫に任命され、使臣として吐蕃に派遣されました。しかし、彼は残念ながら吐蕃の国王によって拉致され、2年間もの長きにわたり監禁されることとなります。それでも彼は無事に帰国し、その後は礼部尚書に任命され、後には太子賓客としての職務を遂行しました。

これらの経験を通じて、李之芳は多くの外交的な困難を乗り越え、唐朝の政権において重要な役割を果たしたことがわかります。

晩年と死

大暦3年（768年）の秋、李之芳はこの世を去りましたが、彼の死因や享年についての詳細は不明です。彼の生涯は、政治的な変動や外交の困難を乗り越えた経験が色濃く影響を与えたことでしょう。

関連項目

• - 李惲：李之芳の祖父であり、唐の皇族の一員。

参考文献

『旧唐書』巻76 列伝第26「蒋王惲伝」
『新唐書』巻80 列伝第5「蒋王惲伝」

李之芳のような皇族の歴史を学ぶことで、唐朝時代の政治や社会、国際関係がどのようであったのか理解を深めることができるでしょう。

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