李済深

李済深について

李済深（り さいしん、リー・ジーシェン、1885年11月6日 - 1959年10月9日）は、中華民国および中華人民共和国で活躍した軍人・政治家です。彼は中国国民党及びその国民政府に属し、粤軍（広東軍）の指導者として知られていますが、蔣介石と激しい対立がありました。李は西南派のリーダーとしての立場を確立し、さらに福建人民政府の主席としても活動しました。中華人民共和国が成立した後は中央人民政府の副主席など、重要な役割を果たしました。彼の本名は済琛で、字は任潮です。

初期の経歴

李済深は、優秀な学者を祖父に持ち、学業に励みました。最初は学問を志し、1901年に梧州中西学堂に入学しましたが、後に軍人の道を選びます。1904年に広州に移り、黄埔陸軍中学に進学、さらに陸軍速成学堂で学びました。1910年には保定軍校での活動を開始し、辛亥革命が勃発すると清軍と戦う革命派に参加しました。中華民国成立後、第4軍第22師の参謀長に就任し、その後陸軍大学にて教官の職に就くこととなります。

1921年に帰郷した後は、孫文の護法軍政府に参加し、広東軍の参謀長に就任。続く幾つかの戦闘で多くの軍功を挙げ、1923年には広東軍の師長に昇進しました。彼は、その後も広西で国民党を支援する軍事活動を行い、黄埔軍官学校の副校長として多くの軍人を育成しました。

蔣介石との対立

1925年、李済深は国民革命軍第4軍の指揮を任され、広東省の平定に貢献しました。1926年には国民党の中央執行委員に選出され、北伐の後方の守備を担当し、さらには様々な政府機関の職に就きました。しかし、蔣介石との広東統治を巡る対立が激化し、1929年には反蔣派の李宗仁を討伐することに反対したため、蔣によって軟禁され、党籍も剥奪されました。

1931年に脱藩された後、李は復職して軍事委員会の常務委員を務めますが、蔣介石の方針には不満を抱き、最終的には辞任しました。

福建事変と後の活動

1933年には福州に赴き、海峡を挟む反蔣勢力との連携を強化しますが、福建人民政府の設立後すぐに蔣介石の軍に反撃され、失敗に終わりました。その後、彼は国民党籍を失い、反蔣軍を支持し続けました。日中戦争が勃発する中で李は再び国民政府に戻り、抗日の活動に従事しました。

中国国民党革命委員会の設立

1947年には蔣介石の独裁を批判し、国民党改革を訴えたため再度党籍を剥奪されましたが、1948年には中国国民党革命委員会を設立し、その主席に選出されました。新政権の誕生を支持し、中央人民政府副主席として重要な役割を果たしました。

1959年、李済深は北京で亡くなり、享年は75歳でした。李は少なくとも10人の子供を持ち、家庭も賑わいました。その功績と功名は後世に伝えられています。

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