李璜

李璜の生涯と業績

李璜（り こう）は、中華民国（台湾）の著名な政治家、文学者、歴史学者であり、彼の人生は中国青年党の創設とともに、台湾の歴史の重要な一部をなす。 彼の文字は幼椿、号は学純であり、陝西省西安府三原県にその祖籍を持つ。

初期の教育と青年党の結成

李璜は、若き日に成都洋務局の英法文官学堂に入学し、初等教育を受けた後、1914年には私立震旦学院にてフランス語を学んだ。この頃に曽琦、左舜生と知り合い、彼らとの交流が後の活動に大きな影響を与えた。1918年には少年中国学会に加入し、1919年にはフランスへ留学、パリ大学で文学修士号を取得した。
フランス滞在中、李は曽琦と共にパリ通信社を設立し、1923年には中国青年党を結成し、外務部長に就任。帰国後は国立武昌大学の教官となり、1930年代には青年党機関紙『醒獅』を創刊するなど、党活動に力を尽くした。

戦中・戦後の活動

1931年、満州事変が発生すると、李璜は国難救済会を設立し、名士たちと協力して中華民国の復興に向けた活動を行った。日中戦争が勃発すると、李は国防最高委員会の参議会委員に招聘され、1938年には新聞『新中国報』を創刊し、その後、武昌大学や北京大学、成都大学で歴史学教授として教鞭をとった。

また、1945年にはサンフランシスコ会議に中国代表団の一員として参加し、国連憲章の起草にも寄与。1946年の制憲国民大会では代表となり、1947年には国民政府経済部長に任命されたが、実際にはその職には就かなかった。

台湾での晩年

1948年に総統府資政に就任し、青年党の代理主席となった李璜は、1950年に香港に移り、著作や教育活動に従事した。1951年に曽琦が亡くなると、李は青年党の最高指導者としての役割を引き継いだが、香港にとどまり、台湾に移った青年党の直接指導には関わらなかった。このため、党内は分裂状態が続く。1962年には珠海学院の教授となり、1967年にはアメリカに渡り教師活動を行った。

1969年春、李璜は台湾に移り、青年党第12期代表大会で正式に主席に選出された。1979年には党第13期代表大会で李璜と陳啓天が主席となり双頭体制が成立、1983年には李が単独で主席に選ばれ、この役職を継続。1984年には蔣経国から資政に招聘され、1990年には李登輝により国家統一委員会委員に任命された。

李璜は、1991年11月15日に台北市で逝去し、享年97歳。彼の著作には『フランス文学史』や『国家主義の教育』、また『欧州古代文化史』などがあり、多岐にわたる分野での貢献が評価される。李璜の人生は、多くの歴史的出来事と密接に結びついており、その影響は現在も感じられる。

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