村井澄夫

村井澄夫（むらい すみお）

村井澄夫は、1925年2月24日に生まれた日本の陸軍軍人、そして陸上自衛官です。彼は、陸上自衛隊の最高位である陸上幕僚長（第17代）と、自衛隊の統合運用を担う統合幕僚会議議長（第14代）を歴任しました。

生い立ちと陸軍時代

富山県出身の村井は、仙台陸軍幼年学校を経て、陸軍士官学校（第58期）を卒業。卒業後、少尉に任官した直後に終戦を迎えるという激動の時代を経験しました。戦後は公職追放を受け、故郷の富山に戻り農業に従事。その後、中学校教師として教鞭を執っていました。

自衛隊入隊と昇進

1954年11月、村井は2等陸尉として陸上自衛隊に入隊。機甲科の隊員としてキャリアをスタートさせました。当初は昇任が遅れたものの、1975年に陸幕総務課長に就任してからは、翌1976年1月に陸将補、その2年半後の1978年7月には陸将へと、目覚ましいスピードで昇進しました。この間、第5師団長、中部方面総監といった要職を歴任しています。

第5師団長在任中には、演習中の戦車暴発事故で隊員が死亡するという痛ましい出来事が発生しましたが、村井は冷静に事故処理を行い、演習を続行させたという逸話も残っています。

1981年6月、村井は陸上幕僚長に就任。陸幕長在任中には防衛記念章制度が創設されました。

退官後

1983年3月には統合幕僚会議議長に就任し、1984年7月に退官。長年にわたる自衛隊への貢献が認められ、1995年4月29日には勲二等瑞宝章を受章しました。

年譜

1945年6月：陸軍士官学校卒業（第58期）、陸軍少尉任官
1954年11月：陸上自衛隊入隊（2等陸尉）
1964年3月16日：陸上自衛隊幹部学校勤務
1966年1月1日：2等陸佐
1966年7月16日：陸上幕僚監部第1部勤務
1970年1月1日：1等陸佐
1970年3月16日：自衛隊群馬地方連絡部長
1971年7月16日：第13普通科連隊長兼松本駐屯地司令
1973年7月16日：北部方面総監部第1部長
1974年7月16日：陸上幕僚監部第1部副部長
1975年7月1日：陸上幕僚監部総務課長
1976年1月1日：陸将補
1976年7月1日：陸上幕僚監部第1部長
1978年1月30日：陸上幕僚監部人事部長
1978年3月16日：東部方面総監部幕僚長兼市ヶ谷駐屯地司令
1978年7月28日：陸将
1979年3月16日：第5師団長
1980年2月12日：中部方面総監
1981年6月1日：第17代 陸上幕僚長
1983年3月16日：第14代 統合幕僚会議議長
1984年7月1日：退官
1995年4月29日：勲二等瑞宝章 受章

発言

日本航空123便墜落事故の際、自衛隊の救出活動が遅れたことについて、「夜間飛行や夜間降下は当然日頃から行っている」と反論し、自衛隊の対応を正当化しようとした発言が記録されています。

栄典

* 勲二等瑞宝章（1995年4月29日）

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