村田顕弘

村田顕弘（むらた あきひろ）

村田顕弘は1986年7月14日に生まれた将棋棋士で、現在の棋士番号は267です。彼は兵庫県尼崎市で生まれ、幼少期を富山県魚津市で過ごしました。将棋の世界に足を踏み入れたのは1998年、小学校6年生のときで、師匠の中田章道のもとで修行を始めました。

棋歴

プロ入りまでの戦い

村田は1998年に関西奨励会試験に挑戦しましたが不合格となりました。それでも、1999年に中学校1年生として奨励会に6級で入会しました。2001年に初段に昇進し、2004年前期からは三段リーグでの戦いが始まりました。彼の棋士としての転機は、師匠の中田が2007年に亡くなったことでした。この出来事が彼を奮起させ、同年秋に四段昇段を果たしたのです。

プロ入りのきっかけは、2007年度前期三段リーグでの見事な成績、15勝3敗を達成したことからでした。この成績により、彼は21歳でプロ棋士としての道を踏み出しました。

プロ入り後の活躍

プロ入りすると、彼の活躍は目を引くものでした。初参加した第34期棋王戦では本戦に進出し、第67期C級2組順位戦では8勝2敗という好成績を収めました。また、2009年の竜王戦6組では広瀬章人との対局で勝利を収め、昇級を果たしました。デビューからは、糸谷哲郎、豊島将之、稲葉陽と並んで「関西若手四天王」とも称された彼は、初年度から6割台の勝率を維持しています。

2010年代に入り、第4回朝日杯将棋オープン戦や第59期王座戦でも活躍。その後、2012年に五段、2017年には六段に昇段しました。そして、2023年には王座戦挑戦者決定トーナメントで藤井聡太竜王との対局に臨み、新たな「村田システム」を展開しました。

人物像

村田顕弘は、同名の将棋棋士である村田智弘とも少し名前が似ていますが、血縁関係はありません。彼は多才な将棋棋士であり、詰将棋を作ることも得意としており、「詰将棋パラダイス」への入選歴があります。また、詰将棋解答選手権に出場した経験も持っています。

趣味は競艇で、オフの日はしばしばボートレースの中継を楽しむそうです。ボートに関連するテレビ番組にも出演することがあり、「ボートレース」と名付けた詰め将棋作品も発表しています。

棋風

彼の棋風は、居飛車と振り飛車の両方を使いこなすオールラウンダータイプです。特に、嬉野流の派生形である「村田システム」を開発し、独自の戦法として注目を集めています。

不祥事

ただ、彼のキャリアには不祥事もありました。2017年には順位戦の対局中に規定違反として厳重注意を受け、罰金処分を科されました。

昇段履歴

• - 1999年09月06日: 6級 ＝ 奨励会入会
• - 2003年10月: 三段 ＝ 三段リーグ参加
• - 2007年10月01日: 四段 ＝ プロ入り
• - 2012年03月06日: 五段
• - 2017年11月07日: 六段

主な成績

彼は将棋大賞の第51回（2023年度）で升田幸三賞特別賞を受賞しています。また、数々の対局で着実に成績を残し続けている彼の今後の活躍に期待が寄せられています。

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