東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ

東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ（EAAFP）

東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ（EAAFP）は、渡り鳥とその生息する環境の保護に向けた国際的な協力体制です。このパートナーシップは、主要な渡り鳥のルートのひとつである「東アジア・オーストラリア地域フライウェイ」を対象としており、多くの国が連携し、保全活動を展開しています。

EAAFの概要

EAAFは、世界中の主要フライウェイの9つのうちのひとつであり、ロシアの東端やアラスカから北東アジア、東南アジア、オセアニアにかけて広がるエリアを網羅しています。具体的には、22か国が含まれ、その地区では210種以上の渡り鳥性水鳥が生息し、個体数は5000万羽を超えると考えられています。これらの種は、季節によって移動し、重要な生息環境を必要としています。

過去の取り組みとEAAFPの設立

日本やオーストラリアの政府、さらに国際湿地保全連合（Wetlands International）は、1996年から2006年にかけて「アジア太平洋地域渡り性水鳥保全戦略」に基づいた保全プロジェクトを進行しました。その成果を受けて、2006年11月6日に新たな枠組みとしてEAAFPが発足しました。事務所は韓国の仁川市に位置しており、さまざまな国際機関やNGOとの連携を深化させています。

ネットワーク参加地とその重要性

EAAFPでは、取り組みに参加する湿地を「ネットワーク参加地」（Flyway Network Site, FNS）と呼び、これを通じて東アジア・オーストラリア地域における渡り鳥にとって重要な生息地を保護しています。EAAFには、1,000か所以上の湿地が「国際的に重要」として認められており、その中で156か所が具体的な参加地として登録されています。日本国内においては、34か所がそのネットワークに組み込まれており、最も新しい参加地は2021年に認定されたサロベツ湿原です。

日本における具体的な参加地

2025年には、日本において以下の湿地がEAAFPのネットワークに参加しています：

• - クッチャロ湖（北海道）
• - サロベツ湿原（北海道）
• - 宮島沼（北海道）
• - ウトナイ湖（北海道）
• - 野付半島・野付湾（北海道）
• - 風蓮湖・春国岱（北海道）
• - 霧多布湿原（北海道）
• - …（更に続く）

このように、多様な湿地が参加地となっており、それぞれが異なる生態系を抱えています。それぞれの湿地は、渡り鳥にとって不可欠な休息地や繁殖地であり、保護活動を通じて生物多様性の維持に寄与しています。

まとめ

EAAFPは、渡り鳥とその生息地を守るための国際的な協力の象徴であり、その活動は多くの国や組織の協力によって支えられています。これらの取り組みを通じて、私たちは自然環境を守り、未来の世代に美しい生態系を継承することを目指しています。

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