東カリマンタン州

東カリマンタン州について

東カリマンタン州は、インドネシアのカリマンタン島（ボルネオ島）に位置する州の一つで、広大な面積を誇ります。州都はサマリンダで、他にバリクパパンなどの主要都市があります。2012年には、北部地域が北カリマンタン[[州]]として分離しましたが、依然としてインドネシアで3番目に大きな州です。人口は約376万人（2020年国勢調査）であり、州都サマリンダのほか、バリクパパンやクタイ県などに人口が集中しています。

行政区分

東カリマンタン州は、10の県と4つの市で構成されています。

県

パシール県 (タナー・グロゴ)
北プナジャム・パスール県 (ペナジャム)
西クタイ県 (センダワール)
クタイ・カルタネガラ県 (テンガロン)
東クタイ県 (サンガッタ)
ブラウ県 (タンジュン・レデップ)

市

バリクパパン
サマリンダ
ボンタン

以前は東カリマンタン州に属していた以下の地域は、2012年に北カリマンタン[[州]]として分離しました。

マリナウ県 (マリナウ)
ブルンガン県 (タンジュン・セロル)
タナ・ティドゥン県 (ティデン・パレ)
ヌヌカン県 (ヌヌカン)
タラカン市

歴史

東カリマンタン州は、インドネシア最古のヒンドゥー王国であるクタイ王国が存在した地として知られています。クタイ王国の歴史は、石碑の発見によって明らかになり、ムラワルマン王がヒンドゥー教を信仰していたことが記されています。これらの石碑は現在、ジャカルタの国立博物館に収蔵されており、その複製はサマリンダの州政府庁で閲覧可能です。

首都移転計画

2019年、ジョコ大統領は首都をジャカルタから移転する計画を発表し、その候補地として東カリマンタン州のクタイカルタネガラ県と北プナジャムパスル県にまたがる地域が選定されました。新首都の名前は「ヌサンタラ」とされ、移転には多額の費用と時間がかかる見込みです。当初、2024年までの移転完了を目指していましたが、新型コロナウイルスの影響により計画は遅延しており、2030年代後半以降になる見込みです。

環境問題

東カリマンタン州は、豊かな熱帯雨林を有していますが、違法伐採が深刻な問題となっています。現在、原生林はカヤンムアラン国立公園などの限られた地域にのみ残っています。環境保護と持続可能な開発が重要な課題です。

経済

東カリマンタン州の経済は、石油、天然ガス、石炭、金などの天然資源に大きく依存しています。バリクパパンには、オランダ時代に建設された石油精製工場があり、第二次世界大戦後にインドネシア政府によって再建されました。その他、農業や観光業も重要な産業です。

観光地

ブラウ県のデラワン諸島
カヤン・ムンタラン国立公園
バリクパパン市のワニ園
プナジャム県の鹿園
サマリンダ市のダヤク族パムパン村



東カリマンタン州の経済発展を阻害する要因の一つとして、交通インフラの未整備があります。州内の輸送は、主に海岸都市やマハカム川流域を結ぶ貨物船に頼っています。今後のインフラ整備が経済発展のカギとなります。

出典

東カリマンタン州政府(インドネシア語)
* インドネシア統計局(BPS)東カリマンタン州支局(インドネシア語)

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