東スラヴォニア・バラニャおよび西スレム・セルビア人自治州

東スラヴォニア・バラニャおよび西スレム・セルビア人自治州

東スラヴォニア・バラニャおよび西スレム・セルビア人自治州（セルビア語: САО Источна Славонија, Барања и Западни Срем / SAO Istočna Slavonija, Baranja i Zapadni Srem）は、1990年代初頭にクロアチア領内に成立したセルビア人による自治地域です。この地域は、地理的に東スラヴォニア、バラニャ、西スレム（シルミア、あるいはスリイェムとも呼ばれる）を含んでいました。

歴史

自治州は、クライナ・セルビア人共和国を構成する一部として、セルビア人議会によって設置されました。これは、クロアチアとスロベニアが1991年6月25日に独立を宣言したことへの対抗措置として行われました。翌日には、ゴラン・ハジッチ（Goran Hadžić）が初代大統領に選出されました。

この地域は、1991年から1995年までクライナ・セルビア人共和国の一部として存続しました。1995年、クライナの主要部分がクロアチア軍によって制圧された後、自治州は国際連合の国際連合東スラヴォニア・バラニャおよび西スレム暫定統治機構（UNTAES）の監督下に置かれました。UNTAESの管理下で、1998年にクロアチアへ平和的に統合されるまでその状態が続きました。

セルビア人からは沿ドナウ・クライナ（Podunavska Krajina）、クロアチア人からは沿ドナウ・クロアチア（Croatian Podunavlje）とも呼ばれていましたが、一般的にはスレム・バラニャ州（Srem-Baranja Oblast）という名称が用いられていました。

人口構成

この地域は多民族が混在していました。戦争が始まる前の人口は192,163人で、その内訳はクロアチア人が47%（90,454人）、セルビア人が32%（61,492人）、そして残りの21%（40,217人）がマジャル人、ロマ、ドイツ人、ルシン人、スロバキア人などのその他の民族でした。 戦争中には、およそ109,500人のセルビア人がこの地域に居住していました。

主要都市と基礎自治体

地域の主な都市は、ヴコヴァルとベリ・マナスティルでした。その他には、ボロヴォ、ダルダ、ダリ、イロクなどが挙げられます。

自治州が存在していた期間、地域には5つの基礎自治体がありました。バラニャ地方のベリ・マナスティル、東スラヴォニア地方のダリとテニャ、西スレム地方のヴコヴァルとミルコヴツィです。

関連項目

クライナ・セルビア人共和国
クロアチアとセルビアの関係

外部リンク

『世界飛び地領土研究会』東スラボニア、バラニャおよび西スレム - ウェイバックマシン（2006年6月14日アーカイブ分）
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