東亜日報

東亜日報の歴史と特徴

東亜日報（とうあにっぽう、朝: 동아일보）は、1920年に日本の統治下で創刊された大韓民国の日刊新聞です。本社はソウルにあり、発行部数は737,342部（2018年度）であり、朝鮮日報や中央日報と並び、韓国の三大紙と称されています。

創刊当初の理念

この新聞は、民主主義や民族主義、文化主義といった社是を掲げ、韓国人向けの啓蒙活動を重視しました。特に、女性の地位向上を目指した努力や、ハングルの普及運動なども手がけていました。しかし、当局による規制や弾圧に直面し、販売禁止や停刊処分を数多く受けることとなります。特に1936年のオリンピック報道などでは、深刻な事態が引き起こされました。

戦後の復刊とその影響

日本の支配が終わった1945年、東亜日報は早急に復刊し、韓国民主党系の新聞として活動を再開しました。李承晩政権下では過酷な記事検閲を受けたり、嫌がらせを受けたりしたものの、時代の変遷と共に新聞の性質も変わっていきました。特に、1980年代に入ると、政権との接近が見られるようになります。

保守派新聞としての立場

21世紀に入ると、東亜日報は朝鮮日報や中央日報とともに保守派新聞としての地位を確立しました。ただし、これらの新聞間でも論調には違いがあり、特に中央日報は実利主義を基盤としつつ、改革派政権に柔軟に対応しているのに対し、東亜日報は伝統的に記者や労働組合の強い発言力を持っていたため、他の保守紙と比べると幅広い視点が見られます。

現在の取り組み

現在、東亜日報の日本語版ホームページでは、すべての記事にナレーションサービスが提供されています。これにより、読者は記事を音声で聞くことができるようになっています。また、朝鮮語版や英語版でも同様のサービスが展開されています。

過去の問題点と物議を醸した報道

東亜日報は、報道の正確性に関しても問題提起されることがあります。特に、過去には信託統治を巡る報道が南北分裂の一因となったり、著名な漫画家とのインタビューで誤解を招く表現があったりと、さまざまな物議を醸してきました。また、2013年にはアシアナ航空214便の事故に関する報道が中国に波紋を呼ぶなど、周囲とのトラブルも発生しています。

結論

東亜日報は、その成立以来、さまざまな政治的背景や社会の変化と共に成長してきた新聞です。今後も、韓国社会の重要な情報源として、多角的な視点を提供し続けることが期待されます。

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