東京インターネット

東京インターネット株式会社について

東京インターネット株式会社（TOKYO INTERNET Corp.）は、かつて活動していた日本の電気通信事業者であり、インターネットサービスプロバイダ（ISP）としての役割を果たしていました。この企業は1994年12月に設立され、最初はUNIXを用いたビジネスの普及を目指す業界団体、UNIXビジネス協会（UBA）を母体として活動を開始しました。

設立当初、東京インターネットは独立系のISPとして成長し、急速に日本市場における存在感を高めていきました。特に大株主としてセコムが名を連ねており、信頼性のあるサービスを提供することができました。同社は、当時のインターネットエクスチェンジであるNSPIXP1やJPIXに接続しており、TokyoNet.AD.JPというドメインも保有していました。また、特別第二種電気通信事業者として登録され、AS番号は2521であったことでも知られています。

東京インターネットは、専用線を主なサービスとし、法人顧客の獲得に力を入れていました。その結果、一時は法人顧客数でトップに立つなど、業界内での地位を確立しました。提供していたサービスには、東京サーバーファームを利用したホスティングサービス（tokyoweb.or.jp）、従量制ダイアルアップ接続（egg.or.jp）、さらにはプリペイド式ダイアルアップ接続（みてねっと）などがありました。また、インターネットバックボーンの二重化を早期に実施し、安定したサービス提供に努めていました。

しかし、1998年10月に米国のPSINetに買収されたことが転機となります。この際、東京インターネットはピーエスアイネット株式会社に吸収合併されました。さらに2001年には、PSINetの親会社が連邦倒産法に基づく再建手続きに入る中で、PSINet(Japan)が英国のケーブル・アンド・ワイヤレス（C&W）に売却される事が決定されました。最終的に、2002年8月、東京インターネットはケーブル・アンド・ワイヤレスIDC（現：ソフトバンクIDC）に合併され、解散しました。

事業所について

東京インターネットは、いくつかの事業所を持っていました。本社は東京都新宿区新宿に位置し、新宿御苑ビルの5階にありました。また、本社営業所は新宿区新宿にある世界堂ビルの8階にあったほか、関西支社は大阪市に、札幌営業所は北海道の札幌市、名古屋営業所は愛知県名古屋市、広島営業所は広島市南区に、そして福岡営業所は福岡市博多区に存在していました。これらの事業所を通じて、幅広い地域にサービスを提供していたのです。

このように、東京インターネット株式会社は、日本のインターネット業界において重要な役割を果たしましたが、時代の流れと共に企業統合により、その歴史を閉じました。

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