東京フリーきっぷ

東京フリーきっぷとは

東京フリーきっぷは、JR東日本、東京地下鉄（東京メトロ）、東京都交通局（都営交通）の3社が共同で発行している、東京23区内を1日乗り放題で移動できるお得な乗車券です。このきっぷは、それぞれの交通機関が提供する1日乗車券を統合したもので、都内観光やビジネスでの移動に大変便利です。

歴史

東京フリーきっぷは、1988年 4月1日に国鉄と東京都交通局が共同で発売を開始した「国電・都営フリーきっぷ」が前身です。その後、国鉄の分割民営化に伴いJR東日本となり、さらに帝都高速度交通営団（現・東京地下鉄）が加わり、現在の東京フリーきっぷとして発売されるようになりました。

購入方法と料金

2019年10月1日現在、大人1,600円、小児800円で発売されています。購入場所は以下の通りです。

JR東日本: 東京23区内のみどりの窓口、指定席券売機
東京メトロ: 各駅の自動券売機
都営交通: 各駅の自動券売機、日暮里・舎人ライナーの各駅自動券売機

ただし、一部の駅（他社線との接続駅など）では購入できない場合があります。また、手売り券は国会議事堂のデザインが施されています。

手売券と機械発券

手売券は、購入日から6ヶ月以内の1日のみ有効で、使用日に銀色のシール部分を削って利用します。ただし、自動改札機には対応していないため、駅員に半券を渡す必要があります。一方、機械発券（マルス発券）は、購入日から1ヶ月以内の指定日に有効で、自動改札機が利用可能です。2020年3月14日からはSuicaやPASMOでの購入も可能になりました。2022年3月12日からはモバイルSuicaにも対応しています。

通用範囲

東京フリーきっぷは、以下の路線で利用できます。

JR東日本: 東京23区内の全路線（特急列車や指定席、グリーン車は別途料金が必要）
東京都交通局: 都営地下鉄、日暮里・舎人ライナー、都電荒川線、都営バスの全路線・全区間
東京メトロ: 全路線・全区間

一部、23区外にまたがる区間（都営新宿線「篠崎 - 本八幡間」、東京メトロ東西線「葛西 - 西船橋間」など）も利用可能です。新幹線は利用できません。

その他サービス

東京フリーきっぷを都内100以上の主要施設で提示すると、割引などの特典が受けられる「ちかとく」サービスも利用できます。

○○東京フリーきっぷ

「○○東京フリーきっぷ」は、JRが発売していた特別企画乗車券で、出発地から東京までの往復乗車券と東京エリアのフリーきっぷがセットになったものです。「○○」には出発地名や特急・新幹線の名称が入ります。有効期間は4日間でした。

2011年頃から、往復の特急券を含まない「東京（週末）フリー乗車券」や「首都圏週末フリー乗車券」に移行するものが増え、週末用も徐々に廃止されました。現在は、特急券を含まないタイプに統一されています。

フリーエリア

東京フリーきっぷのフリーエリアは、かつての周遊きっぷの「東京ゾーン」とほぼ同じで、東京の電車特定区間全区間、千葉みなと駅〜蘇我駅〜千葉駅〜佐倉駅〜成田駅〜我孫子駅間、八高線八王子駅〜拝島駅間、東京臨海高速鉄道りんかい線、東京モノレール羽田線全区間です。

例外として、かつて存在した「こだま東京フリーきっぷ」のフリーエリアは電車大環状線エリアでした。また、多客期には利用できない時期もありました。

○○東京週末フリーきっぷ

「○○東京週末フリーきっぷ」は、○○東京フリーきっぷの週末限定版です。当初は全地域共通の名称でしたが、2011年10月1日から地域名や特急名を含む名称に変更されました。利用日が限定されるため、通常の東京フリーきっぷよりも安く設定されています。

発売は利用開始日の前日までで、最終日を開始日として利用することはできません。2010年 4月3日利用開始分からは、土日だけでなく、土日を含む連続する休日や、飛び石連休の中日に当たる平日も利用可能になりました。ただし、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始の多客期は利用できません。

東京週末フリーきっぷ（普通列車用）

2012年 3月17日より、ホリデー・パスを拡張した「休日おでかけパス」が発売されたため、2012年3月11日をもって発売終了となったきっぷです。比較的近距離や特急列車が少ない地域向けに発売され、特急列車を利用する場合は別途特急料金が必要でした。フリーエリアは同じです。

発売駅は小金井駅、自治医大駅、結城駅、川島駅、玉戸駅、下館駅などに限定され、発着駅として指定できる駅も限られていました。有効期限は1日で、土日、祝日、一部の期間に利用できました。

外部リンク

JR東日本：東京フリーきっぷ
 東京地下鉄：お得な乗車券（都内各線1日乗車券）
東京都交通局：東京フリーきっぷ

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