東京都道318号環状七号線

東京都道318号環状七号線（環七通り）詳細解説

はじめに

東京都道318号環状七号線、通称「環七通り」は、東京都大田区平和島を起点に、目黒区、世田谷区、杉並区、練馬区、北区、足立区、葛飾区を経由し、江戸川区臨海町に至る主要地方道です。東京23区の西部をほぼ半周する重要な幹線道路であり、その歴史、特徴、交通規制など多角的に見ていきましょう。

環七通りの歴史

環七通りの計画は、1927年に策定された「大東京道路網計画」に端を発します。当初は西側の区間から片側二車線以上の道路として整備が進められ、既存道路の環状道路への指定替えや拡幅が行われました。1940年には、日本で最も古いインターチェンジ型立体交差である松原橋立体が供用開始されました。

戦時体制下では計画は凍結されましたが、戦後、東京都の戦災復興都市計画の一環として再検討されました。しかし、当初は美観道路としての整備計画が立案されたものの、様々な要因により計画は遅延し、最終的には1964年の東京オリンピック開催に合わせて「オリンピック道路」として整備されることになりました。オリンピック開催までに、新神谷橋までの区間が開通しました。

その後、鹿浜橋以東の区間はオリンピック後も整備が続けられ、1985年に全線開通に至りました。京成本線との立体交差工事の遅延なども影響し、総工費は約1兆2,000億円に膨れ上がりました。

環七通りの特徴

環七通りは全線片側2車線以上で整備されており、幹線道路や鉄道との交差部は立体交差が約30か所整備されています。しかし、交通量は非常に多く、特に日中はトラックを中心に渋滞が発生しやすい道路です。交差点容量の不足や工事などによる車線規制が渋滞を悪化させる要因となっています。

最高速度制限は、かつては区間によって異なっていましたが、2011年12月からは全区間50km/hに統一されました。大原交差点は東京都の一般道で最も交通量が多い交差点として知られています。

環七通りには、東急世田谷線と交差する若林踏切があります。この踏切は、自動車優先の珍しい形態となっており、道路側に警報機や遮断機はなく、交通信号機が設置されています。

また、大地震発生時には、環七通りの外側から内側への一般車の走行が規制されます。

交通規制

環七通りでは、土日夜間の特定大型車の通行が規制されています。大森東交差点と環七大井ふ頭間を除く全線で、土曜日午後10時から日曜日午前7時まで、特定中型貨物車および大型貨物車の通行が禁止されています。これは、首都高速道路・湾岸道路を利用した単なる通過や許可車両を除きます。

大地震発生時には、防災対応型信号機が作動し、環七通りやその外側の道路から都心方向への通行が規制されます。

環七通り周辺の施設

環七通り沿線には、様々な商業施設、住宅地、公園などが立地しています。また、多くの鉄道駅と交差しており、公共交通機関の利用も便利です。具体的な施設については、地図を参照ください。

まとめ

環七通りは、東京23区の重要な幹線道路として、長年にわたって整備されてきました。交通量が多く渋滞も発生しやすい道路ですが、東京の交通インフラとして重要な役割を担っています。今後も、交通渋滞対策や防災対策などの課題への対応が求められます。

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