東君平

東君平 - 日本の絵本作家

東君平（ひがし くんぺい、1940年1月9日 - 1986年12月3日）は、日本の著名な絵本作家および童話作家として知られています。彼の代表作には『のぼるはがんばる』や『くんぺい魔法ばなし』、さらに『おはようどうわ』のシリーズなどがあり、幅広い世代に愛され続けています。彼自身は、将棋観戦記者の東公平を兄に持ち、またフリージャーナリストである東晋平は彼の甥にあたります。さらに、彼の家族の中には作家・ミュージシャンの辻仁成の母親が従姉妹であり、娘の東菜奈も絵本作家として活動しています。

生い立ちと経歴

兵庫県神戸市に生まれた東君平は、医師の家庭に生まれましたが、父親の死と家庭の破産により不幸な幼少期を送りました。彼の青春時代は、職を転々とする不安定なものでしたが、その中でも御茶の水美術学院で絵を学ぶことを続けました。特に、谷内六郎との出会いが彼にとって大きな転機となり、童話のイラストレーターとしてのキャリアが開けました。その後、彼は童話作家としても認められるようになりました。

中学・高校では何度も転校を繰り返し、不安定な学生生活を送りましたが、23歳で盈進高等学校を卒業し、その後の展開に繋がる礎が築かれました。1978年には詩とメルヘン賞を受賞し、その才能が評価されるようになりましたが、1986年には肺炎により46歳という若さでこの世を去りました。

主な作品

• - 『のぼるはがんばる』（てのり文庫）
• - 『くんぺい魔法ばなし』シリーズ（サンリオ）
• - 『おはようどうわ』シリーズ（サンリオ）
• - 『東君平画集 潜水夫の夢』（サンリオ）
• - 『心のボタン』（サンリオ）
• - 『魔法使いのおともだち』（サンリオ）
• - 『はちみつレモン 君平青春譜』（サンリオ）
• - 『へびとりのうた』（サンリオ）
• - 『紅茶の時間』（サンリオ）
• - 『おかあさんがいっぱい』（金の星社）
• - 『おかあさんの耳、日曜』（金の星社）
• - 『おかあさんはえらい！』（金の星社）
• - 『どれみふぁけろけろ』（てのり文庫）
• - 『ぺろ ぺろん』 文:筒井敬介（あかね書房）
• - 『泳ぐ夏休み』 作:奥田継夫（アリス館）
• - みんなのうた「ほたるこい」 アニメーション（1966年）

顕彰施設

1989年には、彼の功績を称えた「くんぺい童話館」が山梨県北杜市小淵沢にオープンしました。この美術館は、彼の作品や生涯に触れることができる場所として、訪れる人々に夢と希望を与えています。冬季は11月下旬から4月中旬頃まで休館しますが、それ以外のシーズンには多くの家族連れが訪れる人気スポットとなっています。

参考文献

• - 東君平の世界 改訂版 かぎりないやさしさをいつまでも （サンリオ、2000年）
• - 風を待つ少年 東君平物語 （ひがしなな、集英社、2000年）

関連項目

• - 日本の小説家一覧
• - 児童文学作家一覧

東君平はその短い生涯の中で、多くの子どもたちに夢を与える物語を紡ぎ出しました。彼の作品は今なお、多くの人々に愛されています。

もう一度検索