東和賀郡

東和賀郡の概要

東和賀郡（ひがしわがぐん）は、かつて岩手県に存在していた郡で、その歴史は明治12年（1879年）にさかのぼります。この地域は、北上市の大部分や花巻市の一部、胆沢郡金ケ崎町の一部を含む行政区分として発展しました。

郡域の詳細

設立当初の郡域は、北上市のほぼ全域のうち稲瀬町と口内町を除く範囲、花巻市の中笹間、北笹間、南笹間、轟木、栃内、横志田、尻平川、及び東和町といった町々が含まれていました。また、胆沢郡金ケ崎町の六原もその一部でした。

歴史的な背景

発足前の地域

幕末の時代、東和賀郡は陸奥国に位置し、全域が盛岡藩の領有地でありました。具体的に言えば、明治初期の時点では、61の村が「旧高旧領取調帳」に記録されています。これらの村には、黒沢尻村や藤沢村、鬼柳村、さらには新平村や尻平川村といった地域社会がありました。

郡の設立と変遷

1869年12月、陸奥国の分割が行われ、その結果本郡は陸中国に所属します。その後、盛岡藩は戊辰戦争の結果として領地を没収され、信濃松本藩の管轄となり、一時花巻県として名称が変更される事態もありました。その後、いくつかの藩の転封を経て、1871年には盛岡藩が廃藩され、盛岡県が成立します。

1889年4月には町村制が施行され、現在の北上市を含む多くの町村が設立されました。これにより、黒沢尻町や鬼柳村、伊達村の設立などが行われたほか、地域が法人化されていく様子が見て取れます。

最終的な廃止

明治30年（1897年）には郡制が施行され、その結果として東和賀郡は廃止され、新たに和賀郡が発足します。この際、相去村が胆沢郡へ戻され、東和賀郡としての歴史は幕を閉じました。

管理および行政

郡制の施行以降は、行政の観点からも重要な役割を果たしていましたが、最終的にはそれぞれの地域が新たな行政区画として再編成され、現在に至ります。歴代の郡長やその運営の状況についても多くの記録が残っており、地域の発展に寄与してきたことが伺えます。

参考文献

• - 「角川日本地名大辞典」編纂委員会による『角川日本地名大辞典』第3巻で、岩手県の地名についての詳細が示されています。

このように、東和賀郡は岩手県において特有の歴史的経緯を持つ地域であり、地域の名称にもその痕跡が残っています。

もう一度検索