東日本大震災心理支援センター

東日本大震災心理支援センターについて

東日本大震災心理支援センターは、2011年3月11日に発生した東日本大震災により、甚大な被害を受けた被災者の心のケアを目的として設立された支援機関です。事務局は東京都文京区に置かれています。

設立の背景

東日本大震災は、広範囲にわたる甚大な被害をもたらし、多くの被災者が心に深い傷を負いました。原子力発電所事故や経済活動の停滞など、震災の影響は全国に及び、長期的な心のケアの必要性が強く認識されました。このような状況を受け、日本[[臨床心理士会]]と日本心理臨床学会が中心となり、専門家による組織的な支援体制を構築するために、東日本大震災心理支援センターが設立されました。

設立経緯

設立に先立ち、日本[[臨床心理士会]]は「心の相談緊急電話」を開設し、被災者への支援をいち早く開始しました。また、日本心理臨床学会も、ウェブサイトを通じて心理学的な情報提供を行いました。これらの活動に加え、国や地方自治体、日本赤十字社、国境なき医師団など、様々な機関が連携し、被災者への心のケアに取り組んできましたが、震災の長期化に伴い、より体系的かつ長期的な支援体制の必要性が高まりました。

そこで、日本[[臨床心理士会]]と日本心理臨床学会が協力し、心理職専門家と研究者が連携した高度な専門性を持つ支援機関として、東日本大震災心理支援センターが設立されました。これにより、全国の臨床心理士や心理学研究者、関連団体が連携し、より効果的な支援活動が可能になりました。

沿革

2011年3月11日：東日本大震災発生
2011年3月14日：日本[[臨床心理士会]]が東日本災害被害者支援対策本部を設置
2011年3月19日：「心の相談緊急電話」開設
2011年3月23日：東日本大震災心理支援センター設立

活動内容

東日本大震災心理支援センターは、以下の様な活動を行っています。

連携支援

中央省庁、全国知事会、地方自治体からの要請に応じた、臨床心理士を中心とする緊急心理支援チームの派遣
日本赤十字社こころのケア班との連携
国境なき医師団東日本大地震緊急援助プロジェクトへの参加

直接支援

被災者向けの電話相談「心の相談電話」の実施
毎週月・火・木・金曜日の19:00～21:00に実施
被災者、救援者、ボランティアを対象
不安や悩み、原発事故に関する相談、PTSDに関する相談などに対応

後方支援

被災地域の臨床心理士会による被災者支援のバックアップ
救援者・ボランティアのメンタルヘルスケア
ボランティア向けの心理学的な研修
心のケアに関する情報提供

経済支援

被災者支援基金の設立
日本[[臨床心理士会]]義援金の送金

心の相談緊急電話

東日本大震災発生直後には、臨時の電話相談窓口「心の相談緊急電話」が開設されました。

2011年3月19日～6月30日に実施
被災者、救援者、ボランティアを対象
精神科医や臨床心理士が対応
日本精神衛生学会、日本[[臨床心理士会]]、東京臨床心理士会、日本電話相談学会が主催

この電話相談は、被災者の不安や悩みに寄り添い、PTSD予防やメンタルヘルスに関する相談に応じました。当初の予定期間を延長しつつ、6月末で緊急支援としての役割を終え、7月以降は東日本大震災心理支援センターの「心の相談電話」事業に統合されました。

寄附・寄贈

東日本大震災心理支援センターの活動は、多くの個人や団体からの寄付・寄贈によって支えられています。日本財団や東京海上日動、トレンドマイクロなどの企業、そしてアメリカのボーカルグループ、ボーイズIIメンも支援を表明しています。

関連情報

関連項目:
東日本大震災
急性ストレス障害、心的外傷後ストレス障害（PTSD）
サバイバーズ・ギルト、惨事ストレス
日本赤十字社、国境なき医師団
心のケア、臨床心理士
外部リンク:
東日本大震災心理支援センター
コミュニティの危機とこころのケア - 日本心理臨床学会
首相官邸 - 東北地方太平洋沖地震への対応 - 健康
文部科学省 - 東日本大震災関連情報 - こころの窓口

東日本大震災心理支援センターは、被災者の心の復興に向け、今後も長期的な支援活動を続けていきます。

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