東日本旅客鉄道長野支社

JR東日本長野支社：長野県を走るJR線の要

JR東日本長野支社は、東日本旅客鉄道株式会社（JR東日本）の地域支社の一つです。長野県内のJR在来線の大部分を管轄し、県外にも路線を展開する重要な役割を担っています。その歴史は古く、旧国鉄長野鉄道管理局にまで遡ります。

歴史：国鉄からJRへ、そして現在へ

1942年、新潟鉄道局長野運輸事務所と長野保線事務所が統合され、新潟鉄道局長野管理部が発足。その後、1950年には長野鉄道管理局へと発展しました。1987年の国鉄分割民営化に伴い、JR東日本長野支社へと改称されました。

この間、長野支社は幾多の変遷を経験しています。1987年には、中央本線の一部区間や大糸線の一部区間がそれぞれJR東海、JR西日本に移管されました。また、北陸新幹線の開業（1997年、2015年）に伴い、信越本線の一部区間はしなの鉄道株式会社に移管されています。近年では、2019年に新幹線統括本部が発足し、北陸新幹線の運行・線路設備管理業務が移管されました。2020年には、支社公式サイトが閉鎖されています。

これらの移管や組織改編を通じて、長野支社は常に変化に対応し、現在の体制を築き上げてきました。

管轄路線と駅：長野県内の鉄道網を支える

JR東日本長野支社は、長野県内の中央本線（塩尻駅以東）、大糸線の大部分、そして小海線といった主要路線を管轄しています。2021年3月時点での管轄路線延長は、在来線で348.5km、新幹線で136.5kmに及びます。また、管轄駅数は114駅に達します。新幹線については、運行・線路設備管理業務は新幹線統括本部に移管されていますが、営業エリアとしては依然として長野支社の管轄となっています。

一方、中央本線塩尻駅以西や飯田線はJR東海、大糸線の北小谷駅周辺はJR西日本の管轄となります。

組織と業務：多様な機能を備えた支社

長野支社は、単なる路線運営機関にとどまりません。様々な組織やセンターが連携し、多様な業務を展開しています。主な組織としては、長野統括センター、松本統括センター、小海線統括センターなどがあり、運行管理、保線、電力設備管理、信号通信管理など、鉄道運行に必要なあらゆる機能を備えています。

さらに、駅業務の委託、駅ビル運営、ICカード導入など、地域社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。2014年からSuicaの導入を進め、2025年には長野〜松本間の全駅でのSuicaサービス開始を目指しています。駅ナンバリングも導入され、利用者の利便性向上に努めています。

関連会社：支社を支える企業群

長野支社は、様々な関連会社と連携しています。「ステーションビルMIDORI」は、長野駅や松本駅などの駅ビルを運営しており、地域住民や観光客に親しまれる存在です。「しなのエンタープライズ」は、駅ナカの商業施設運営や人材派遣などを行い、支社の業務を支えています。「JR長野鉄道サービス」は、清掃や整備業務を受託し、「長鉄開発」は駅業務や警備業務など幅広く事業を展開しています。

まとめ：変化に対応し続ける長野支社

JR東日本長野支社は、長い歴史と数々の変遷を経て、現在も長野県内の鉄道網の中核を担っています。地域社会への貢献を重視し、時代の変化に柔軟に対応することで、今後も長野県の発展に大きく貢献していくでしょう。

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