東矢場町

東矢場町（ひがしやばちょう）は、かつて愛知県名古屋市東区に存在した地名です。

地名の由来

東矢場町の地名は、1656年（寛文2年）に尾張藩主の徳川光友が、星野勘左衛門のために三十三間堂を模した弓道場をこの地に設けたことに由来します。当時、名古屋にはすでに矢場町という地名が存在していたため、区別するために「東矢場町」と呼ばれるようになりました。

歴史

東矢場町の歴史は、明治時代初頭に愛知郡東矢場町としてその名を刻み始めました。

明治初期：愛知郡東矢場町として発足。
1878年（明治11年）
11月20日：名古屋区東矢場町となる。
12月28日：北芝前小路と南芝前小路を合併し、区域を拡大。
1889年（明治22年）10月1日：名古屋市の成立に伴い、名古屋市東矢場町となる。
1908年（明治41年）4月1日：東区の成立により、名古屋市東区東矢場町となる。
1981年（昭和56年）9月13日：筒井三丁目に編入され、東矢場町としての歴史を終える。


東矢場町は、その名前の由来となった弓道場が物語るように、歴史的な背景を持つ地域でした。明治時代以降、名古屋市の発展とともにその一部となり、都市化が進む中で、周辺の地域と合併や編入を経て、その姿を変えていきました。そして、昭和の時代に筒井三丁目へと編入され、東矢場町という地名は地図から姿を消しましたが、その歴史は今もなお、地域の記憶の中に息づいています。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
* 名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

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