東鳴尾駅

東鳴尾駅の概要

基本情報

東鳴尾駅（ひがしなるおえき）は、兵庫県西宮市東鳴尾町一丁目に位置する阪神電気鉄道武庫川線の駅であり、駅番号はHS 53です。隣接する洲先駅との距離はわずか400mと、阪神電鉄全域の中でも最も短い間隔で運行されています。

歴史的背景

この駅は1943年11月21日に武庫川線の開業と同時に設置されましたが、1946年1月5日に一時的に旅客営業を休止します。再開は1948年10月10日で、その後1984年には洲先駅から武庫川団地前駅までの区間が開通したことにより、列車交換設備が新設されました。この変更により、平日のラッシュ時に上り・下り列車の交換が可能となりました。

1995年1月17日には阪神・淡路大震災の影響で武庫川線が一時不通となり、1月26日に運転再開がなされました。さらに、2014年4月1日には駅番号が導入され、現在の形が整いました。

駅名の由来

駅名は設置当時の地域名、つまり武庫郡鳴尾村大字鳴尾字東鳴尾から取られています。

駅の構造

東鳴尾駅は地上に島式ホームを持つ1面2線の構造で、開業時は交換駅としても機能していました。その後、1980年代に単式ホームになり、さらなる延伸に伴い再び交換機能が復活しました。ただし、現在は無人駅となっており、ホームの北端にある出入口からのみアクセス可能で、武庫川方面の線路と交差する構内踏切で駅の西側に連絡しています。この構内踏切は、阪神電鉄の他の駅では設置されていないユニークな特徴です。なお、近隣の洲先駅とは違い、トイレの設備もありません。

駅にはICカード（PiTaPa・ICOCA）専用の簡易改札機が設置されていますが、自動券売機や自動改札機は存在しないため、乗車券の回収が必要な時は、駅出口に設けられた集札箱に投入する形式です。かつて設置されていた乗車駅証明書発行機は現在はありません。

利用状況と運賃

2023年11月のデータによると、1日の平均乗降人員は1,753人で、阪神電気鉄道の駅の中でも少数の利用者数を誇ります。運賃の支払いについては、無人駅で自動券売機がないため、現金やICカード、タッチ決済による異なる精算方法が用意されています。具体的な運賃支払い方法については、乗車する路線ごとに異なるため注意が必要です。

駅周辺の環境

駅の東には武庫川が流れており、歴史的には1906年に地元の名士である辰馬半右衛門によって、庭園式の遊園地『鳴尾百花園』が開設されるなど、この地域には豊かな歴史があります。この遊園地は後に阪神電気鉄道に管理権が移り、様々な利用形態がありましたが、既に遺構は残っていない状態です。

近隣には西宮市立鳴尾東小学校や鳴尾東公民館があり、地域社会に密着した重要な施設となっています。また、みやこ商店街も駅の利便性を活かした場所として機能しています。かつての利用者数を考えると、現在の営業休止中のバス路線や廃止されたバスサービスの影響も見逃せません。

隣接駅

東鳴尾駅の隣には武庫川駅（HS 12）と洲先駅（HS 52）があり、それぞれの駅を通じて地域の交通が整備されています。利用者にとって、東鳴尾駅は便利な交通の要所として重要な役割を果たしています。

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