松山正男

松山正男

松山正男（まつやま まさお、1932年 - ）は、日本の英文学者、英語教育学者。神奈川大学名誉教授、大学英語教育学会顧問。

経歴

1932年1月14日に東京蔵前で生まれる。
1950年、都立大森高校を卒業。
1959年、東京都立大学 (1949-2011)英文科博士課程を満期終了。
青山学院女子短期大学英文科、東京工業大学、神奈川大学教授を歴任。

非常勤講師としても幅広く活躍し、早稲田大学（39年間）、慶応義塾大学（5年間）、東京都立大学 (1949-2011)（3年間）、日本英語検定協会（30年間）、文化放送大学受験ラジオ講座（30年間）、NHK教育テレビ（2年間）などで教鞭を執った。英語教育に関する著書も多数。

人物

松山正男は、研究者として、また教育者として、学生たちに大きな影響を与えた。

「鈴木正三の聖俗一致説」に関する論文では、武士から曹洞宗の僧侶となった鈴木正三が日常の労働を重視し、仕事を通じて人が修行し向上していくという思想を指摘している。

著書

『英語通訳ガイド試験の徹底的研究』(1976年8月)
Chris Mosdell共著 『大学生のための会話作文20』(1982年4月)
『英語へのパスポート 改訂新版』(1983年4月)
『SLー19 中学生のための高校受験総合英語』(カセット+テキスト)(1984年9月)
『英・米の若者たち』(1991年4月)
Charles Browne共著『TPOに応じた自己紹介の英会話』 (1994年6月)
『完成チェック新総合英語』(1995年5月)
『実力アップ英語構文90の演習』(1995年6月)
『実力アップ英語構文160の演習』(1998年3月)
『会話で学ぶイギリス』(2000年4月)

松山先生を囲む会

松山正男の人柄を慕い、教え子たちが中心となって「松山先生を囲む会」が開催されている。この会は、高度経済成長期から安定成長期への移行期にあたる昭和40年代に、東京工業大学松山研究室に集う人々によって始まった。

現在では、東京工業大学、早稲田大学など、松山正男に師事した人々が会員となり、毎年12月の第2土曜日に開催されている。会員は、大学教員、英語教員、企業の社員、商社の社員、コンサルタントなど多岐にわたる。

当初は東京工業大学の付近で開催されていたが、その後、都内や横浜など、開催場所は広がっている。この会は、世代を超えた情報交換の場として、20世紀後半から21世紀にかけて継続されている。

エピソード

松山研究室の出身者たちは、恩師である松山の人柄に惹かれ、四半世紀以上にわたり、毎年12月に集まり、旧交を温めている。

大学受験ラジオ講座を担当していた際には、多くの受験生から寄せられる相談の手紙に対し、一つ一つ丁寧に返事を書いていた。

教え子には理工系の出身者が多いが、松山の感化を受け、語学を活かす職業に就いた者も少なくない。例えば、商社勤務、語学教師、コンサルタントなど。

松山の教え子で専修大学教授になった人物が、学生の評価方法について悩んでいた際、松山は相田みつをの「点数」という作品を贈った。その作品の一節「にんげんがさき　点数は後」は、成績評価や学生との関わり方について、良い示唆を与えたという。

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