松平乗祐

松平 乗祐（まつだいら のりすけ）

松平乗祐は、江戸時代中期を代表する大名であり、特に下総国佐倉藩の2代藩主として知られています。彼はさらに出羽国の山形藩主、三河国の西尾藩初代藩主を歴任し、その政治的な影響力を広げました。官位としては従四位下・和泉守に任ぜられています。また、乗祐は大給松平家の宗家において11代目を務めた人物でもあります。大坂城代としての役割も果たしており、さまざまな公的な職務に従事していました。

生涯の概要

乗祐は、正徳5年（1715年）9月29日に誕生しました。彼は松平乗邑の次男として生まれましたが、兄の意乗が早くに亡くなったため、嫡男としての立場を引き継ぐことになります。父の乗邑は老中を罷免され、隠居を余儀なくされたため、16歳のときに大給松平家の家督を相続しましたが、すぐに追罰を受け、山形への転封を命じられました。

乗祐はその後、寺社奉行の職を歴任し、やがて大坂城代に任命されました。さらに、彼は西尾に転封されたものの、西尾藩の石高は2万7000石しかなかったため、不足分は越前国内から与えられる形となりました。これにより、彼は領地の拡張を図りました。

年譜と官位

乗祐の人生はさまざまな記録で語られています。1715年に誕生し、1728年には従五位下主水正、1730年には和泉守を拝命しました。1764年には従四位下に昇進し、同年6月21日には大坂城代に就任、その後すぐに西尾に転封されました。彼は1769年に55歳で亡くなり、長男が早世したため、五男の乗完が後を継ぎました。

家族と系譜

松平乗祐は、父に松平乗邑、母に側室の柳瀬氏を持ちました。正室としては土屋陳直の娘があり、側室に堀口氏がいました。彼の子供たちには、次男の松平乗孝、乗用、乗房、そして五男の乗完が含まれています。さらに、西郷員相や堀直起といった子供たちもおり、多くの子孫を残しました。さらに、彼は数多くの養女を持ち、その中には井上正定の正室となる松平忠恒の娘も含まれています。

まとめ

松平乗祐は江戸時代の貴族社会の中で重要な役割を果たした人物であり、その政治家としての才能や家族関係は今でも多くの研究対象となっています。彼の悲劇的な経歴や転封の経験などを通じて、当時の大名の実像が浮かび上がります。また、乗祐が築いた家族や地位は、後世に大きな影響を与えたことでしょう。

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