松平信将

松平信将の生涯

松平信将（まつだいら のぶまさ）は、江戸時代中期の大名で、出羽国上山藩の第3代藩主として知られています。彼は藤井松平家の嫡流の9代目に当たり、官位は従五位下・安房守、山城守を持っていました。

幼少期と家族背景

信将は享保2年（1717年）、信濃国上田藩の松平忠隆とその母鈴木氏の間に生まれました。父は藤井松平家の支流であり、彼は幼いころから藩主家を継ぐ運命にありました。享保17年（1732年）には、上山藩の2代藩主、松平長恒の養嗣子となることで、その名は直隆から信将に変わりました。その後、同年12月に長恒が隠居し、信将は藩主としての地位を受け継ぎます。

藩主としての試練

信将が藩主となると、さまざまな役職を歴任し、外桜田門番や大坂加番などを務めました。しかし、これらの役職のために藩の財政は大きな困難に直面します。特に延享元年（1744年）と延享2年（1745年）の凶作は、米価の高騰を引き起こし、これに対抗するためには百姓一揆や打ちこわしを受け入れざるを得ない状況に至りました。延享4年（1747年）、百姓たちは年貢の減免を求める運動を起こし、藩の政策に影響を及ぼすこととなります。

また、宝暦7年（1757年）には洪水が発生し、藩の財政をさらに圧迫しました。この影響を軽減するために、幕府から3000両を借り入れることになりました。このように、信将の治世は財政的な試練と不作が続き、彼自身も多くの苦悩を抱えながら藩政を運営していくこととなります。

最期と後継

信将は宝暦11年（1761年）、再び大坂加番に任じられ、大坂に向かいました。しかし、赴任して間もなく病に倒れ、そのまま大坂で亡くなることになります。享年は45歳でした。その後、彼の跡を長男の信亨が継ぎ、家系は続いていきます。

家族と系譜

信将は父・松平忠隆とその母鈴木氏の間に生まれました。養父は松平長恒です。正室には戸田氏長の娘、また継室として松平宣富の娘を迎えています。側室には毛利氏出身の女性がいました。

彼の子どもたちには、長男の信亨、次男の忠融、そして久米や政といった名前が残されています。さらに、四辻公亨の妻となった養女も存在しました。

まとめ

松平信将は、治世の間に数多くの困難に直面しながらも、出羽国上山藩の藩主としての務めを果たしました。彼の人生は財政的問題に苦しむ中でも、家族や系譜の重要性を示すものとなりました。

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