松平宗允

松平 宗允（まつだいら むねただ）

松平宗允は、丹後国宮津藩の4代藩主であり、本庄松平家の7代目にあたります。彼の生涯を辿ることで、当時の藩主たちの経歴や家族関係が見えてきます。

生涯

宗允は、安永9年（1780年）6月30日に江戸で生まれました。父は第3代藩主の松平資承で母は結城氏です。彼が生まれた当初、兄の資統が病弱であったことから、寛政8年（1796年）に兄は廃嫡され、宗允が世子に選ばれました。これにより、彼は藩主の後継者としての道を歩み始めることになります。

1796年の4月26日、宗允は正式に世子として認められ、6月13日には当時の将軍徳川家斉に初めて御目見えします。この出来事は、彼の政治的活動の第一歩であり、藩主としての自覚を高めることとなりました。

同年11月17日には、父が隠居したことにより家督を継ぐこととなり、続いて12月19日には従五位下・伯耆守に叙任され、名実ともに藩主としての地位を確立させます。

宗允は文化5年（1808年）8月6日、わずか28歳で隠居し、実弟の宗発に藩主の座を譲ります。彼の隠居は、早かったものの経営上の判断で、家族の安定を優先したものだと考えられます。最終的に、文化13年（1816年）6月14日に江戸でこの世を去り、享年37歳とされていますが、別説では35歳とも言われています。人々の記憶には、彼の早すぎる死が刻まれています。

家族と系譜

松平宗允の家族について見てみましょう。彼の父は松平資承、母は結城氏です。宗允の正室は松平輝和の娘でしたが、詳細な情報は残っていません。また、生母不明の子女も存在しており、その中でも特に注目されるのが三男の松平宗秀です。宗秀は後に松平宗発の養子となり、家の名を繋いでゆくことになります。

さらに、宗允には5人の娘がいました。1人目は内田正容の継室、次に貞子と名付けられた娘は織田長恭の正室となります。また、彼には諏訪頼保の正室および継室もいました。このように、彼は多くの結婚を通じて家族を広げ、地域の権力構造に影響を与えたのです。

養子

宗允の実弟、松平宗発は、松平資承の三男でもあり、宗允が早く隠居したことで藩主の座を引き継ぎます。宗発はその後も藩の運営に貢献し、松平家の歴史に名を刻むこととなります。

このように、松平宗允はとはいっても、短い生涯の中で丹後国宮津藩の藩主として重要な役割を果たしました。彼の家族や系譜は、これからも後世に伝えられることになるでしょう。

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