松平定功

松平 定功（まつだいら さだかつ/さだなり）

松平定功は、江戸時代中期に活躍した大名で、伊予国松山藩の第7代藩主として知られています。彼は、松平家の久松松平家の流れを汲む人物であり、官位は従五位下・隠岐守とされています。

生い立ちと家族

定功は、松平定英の次男として生まれました。父・定英は、松山藩の第5代藩主であり、その影響を受けた定功は、藩内で重要な役割を果たすことになるのです。将来の藩主を想定し、彼は兄・定喬の養嗣子として設定され、遺領として松山における15万石を受け継ぐことになります。

その後、宝暦13年（1763年）に正式に藩主となると、翌年の明和2年（1765年）には従五位下・隠岐守の任命を受けました。これにより、彼は名実ともに藩主としての位置を確立しましたが、運命は彼に冷たかったのです。

短い生涯

定功の藩主としての生涯は非常に短く、わずか32歳で宇宙に旅立つことになりました。第5代藩主の立場を継いでから、その任務の重さを感じる暇もなく、病に倒れてしまいます。病の発症は明和2年の2月10日で、病が進行する中で、従兄である松山新田藩主・定静を養嗣子として指名しました。

彼の死は急を要し、翌日には危篤状態に陥ります。最終的には江戸藩邸の愛宕下で息を引き取ることとなります。享年33という早すぎる生涯でした。定功の遺体は、江戸の三田済海寺に葬られ、さらに遺髪は松山の古町大林寺に送られ、法要が実施されました。

系譜と後継者

松平定功の家系は、非常に興味深いものです。彼の父は松平定英、母は多世で、さらには養父には松平定喬がいます。養母は佐竹義峯の娘である蓮寿院殿にあたります。

正室として、浅野宗恒の娘を迎え、家庭内でも多くの交流を持っていました。定功の養子には、松平定静が名を連ねており、彼は松平定章の長男です。定静は後に松山藩の藩主となりました。

最後に

松平定功の人生は、短いながらも重要な意義を持つものでした。彼の統治やその後の藩の発展に与えた影響は、松山藩の歴史を語る上で欠かせない要素となります。定功がどのような藩主であったのかは資料を通じて見えてきますが、その存在は松山藩の人々にとって、決して忘れ去られることのない人物となっています。

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